成長戦略の柱に据えた“女性の活躍”、企業の取り組みは

政府が成長戦略の柱に据えた「女性の活躍」。出産や育児に伴って仕事を離れてしまう問題や、女性の役割向上など、働く女性の支援に取り組むとしています。

参議院選挙でも争点となっていますが、企業は既に取り組みを始めていて、中には、すべての男性社員が育児休業を取得するよう制度を見直したところもあります。

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大手生命保険会社・日本生命の会議室。プレゼンをしているのは、入社7年目の塩田一貴さん(32)。この会議を終えると、翌日から1週間の育児休業に入るため、先輩に業務を引き継ぎました。

「業務を(先輩と)2人で取り組んできた。情報は共有化されています」(日本生命総合企画部 塩田一貴さん)

日生では、今年度から全ての男性社員が育児休業を取得するよう制度を見直しました。まずは、実現性の高い1週間の取得を推進したところ、男性の育休取得率は、昨年度のわずか1%から今年度はすでに18%に改善。年度内には、全員が取得する計画を立てています。

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育休取得から1週間。塩田さんは、自宅近くの子育て支援センターにいました。

「お父さんは自分ひとりしかいない。旅行に初めて行きました、1泊温泉に。美術館も初めて、土日だと行きづらいので」(1週間の育休を取得した 塩田一貴さん)

人事担当者は、育休制度を見直した狙いを次のように説明します。

「男性が女性に対して理解を深めるということで、結果的には女性の社会復帰とか、働きやすい環境とか、女性の活躍推進につながっていくと思っている」(日本生命 人事部輝き推進室 山内千鶴室長)

「(育休取る)その人だけが復帰するのに何かするというのだとなかなか難しい。職場全体のサポートが必要なんだろうと思う」(1週間の育休を取得した 塩田一貴さん)

「育児ってずっと続いていくので、毎日サポートするような。例えば、早く帰れる日を作るとか」(塩田亜沙子さん)

「現在、最も活かしきれていない人材とは何か。それは女性です」(安倍晋三首相 4月)

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政府は成長戦略で「社会のあらゆる分野で2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%とする」と掲げました。これは、8年前、安倍官房長官時代の基本計画にも盛り込まれていましたが、現在の女性の比率は国会議員や民間の課長職で7.9%、中央省庁ではわずか2.6%にとどまっています。

こうした中、女性社員の活躍を促すことで、業績を伸ばす企業があります。ノンアルコール・ビール市場を切り開いた製品や、新たなビールの楽しみ方を提案しているキリンビール。開発したのはいずれも女性です。

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Q.どうですか? 3年後から5年後は

「今ある仕事を精いっぱいやりきった上で、次のステップ。海外に行ってみたい」(キリンビールマーケティング東京支社 田中理紗さん)

キリンは、2007年から異なる部署の女性管理職が、1対1で若手女性社員の相談役になる制度を導入。仕事や私生活での悩みについて定期的にアドバイスを行っています。

「仕事を俯瞰して大きい視野で見た方がいいと言われ、少し視点を変えるだけで次につながると、前向きに考えられるようになった」(キリンビールマーケティング東京支社 田中理紗さん)

「女性にとっても身近なロールモデルができたとか、管理職になるイメージができたという声が多い」(キリン 人事部多様性推進室 金井麻美子氏)

こうした取組みの結果、女性の役職者の数はこの6年で2倍以上に増加。女性発のヒット商品が続々と生まれるようになりました。

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「消費者の半分が女性だと考えると、女性の視点は企業活動を行っていくうえで必要不可欠」(富士通総研上級研究員 河野敏鑑氏)

長年議論され続けてきた「女性の活躍」。いっそう社会に広げるために、今回の参院選でも各党の取り組みが問われています。

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