「ネット政党」も登場 ネットは選挙を変えるのか?

今回から、インターネットを使った選挙活動が解禁されました。 これまで、選挙期間中は一般の有権者であってもホームページやブログ、ツイッターなどで特定の候補者への投票を呼びかけることは禁止されていましたが、今回から解禁されました。また、政党はメールでも投票を呼びかけることができます。ネット選挙解禁で何が変わるのか、取材しました。

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今週8日、選挙に向けた取り組みを進めるネット事業者が、都内の会議室に集まりました。

「争点がうまくまとまっているので、我々はページを持っていないので、リンクさせていただきたい」(男性)

参加したのは、「ヤフー」や「ツイッター」など、一般的にもよく知られるネット企業7社です。ネット選挙の「解禁」に伴い連携を始めて、週に1回のペースで会合を開いています。

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「マニュフェストに踏み込んだものに関しては、BLOGOS(ブロゴス)さんと連携させていただきつつ」 (サイバーエージェント「Ameba事業本部」水野信之助氏)

自らの分身「ピグ」を使って、仮想世界でのやりとりを楽しむ「アメーバピグ」。 公示日に行った「ピグ」による街頭演説には、10万人以上が訪れたといいます。 今回、「選挙」に関するページでは、「争点」の説明など専門的な分野についてニュースサイトと連携していく予定です。

「アメーバだけだと展開できないコンテンツを補えるのが、すごくありがたいなと思っています」 (サイバーエージェント「Ameba事業本部」水野信之助氏)

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検索サイト大手の「ヤフー」も、動画サイトなどと連携します。
  「今回、自分たちだけではやらないようなイベントなどを、今回の取り組みがあったからこそイベントを仕掛けたりできたんです」(ヤフー「Yahoo!みんなの政治」担当・白石久也氏)

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ネット上での選挙活動がいよいよ解禁。各党、それぞれ趣向を凝らした試みも始まっています。しかし、ネット企業が集まる会議では、厳しい声も・・・。

「すごく上手に使っている人と、とりあえず作って出してみてるっていう方の差がちょっと、今まだ見える感じで」(女性)
  「参院選が始まってから、むしろ更新が増えた人はそんなにいないかなと」(男性)

国会が閉会してから初めての党首討論を行った「ニコニコ動画」。 前回の総選挙のときには140万人が視聴しましたが、今回はおよそ10万人までその数を減らしています。

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「選挙そのものの盛り上がりは少しきついという感じはありますし、 僕らにとっても苦しい選挙戦になるかなというような気はしています」(ニワンゴ・杉本誠司社長)

その反面、有権者の期待は高い・・・。 番組で51人に話を聞いてみた結果、「ネット解禁が選挙に影響する」と答えた人は42人にのぼりました。

【影響する】
  「変わっていくと思いますよ。若い子も見られるようにると思うので、間口はすごく広がると思います」(30代)
  「みんなが携帯などを触っているので、身近になるのでは」(20代)
  「若い世代はネットを見る人が多いので、影響力があると思うんですよね」(40代)

【影響しない】
  「ネット選挙がそれほど浸透していないので。手探りみたいな感じで」(50代)

いわば、鳴りのも入りではじまったネット選挙だけに、ネット事業者の危機感は強い。
  「ネットそのものがどれだけ選挙にインパクトを与えられるかは、 社会的に関心が集まるだろうし、期待もされていると思う。 何らかの成果なり痕跡を残さないと、ネット選挙そのものがあまり意味がないのではと問われてしまうんですね。そういう意味では、相当プレッシャーを感じていますよね」 (ニワンゴ・杉本誠司社長)

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「ネット解禁」は選挙の風景を変えるのか? 若い世代からは新たな動きも出ています。

「メインは。マニフェストのデザインをどうしようか話したいと思ってて」(鈴木邦和さん)

鈴木邦和さん(24)。
  東京大学に通う現役の大学生で参院選に向けてネット上で「インターネット政党」を立ち上げました。「政党」といっても選挙に候補者を立てるわけではなく、ネット上で支持を呼びかけ、既存の政党に若者向けの政策を取り入れるよう「ロビー」をしていくのだといいます。

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「マニフェスト」には、「世代間格差の是正」や「若い世代の雇用機会の拡大」といった若い世代を意識した政策が並んでいます。若者の支持を集めるべく、デザインにもこだわりました。

「できればグラフをなんとか引っ張ってきて、一発で分かるようなグラフを持ってくるのが一番いい」(鈴木邦和さん)
  「ターゲットごとに作った方がよさげですよね」(女性)
  「有権者にも受けなきゃいけないし、政治家にも受けなきゃいけない。政治に詳しい専門家にもある程度見てもらわないといけない。そこのバランスが難しい」 (鈴木邦和さん)

鈴木さんは前回の総選挙から争点について「賛成」、「反対」を選ぶことで、考え方の近い政党を探せる「ボートマッチ」というサービスを展開。利用者はおよそ50万人にものぼります。

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その経験が「インターネット政党」の立ち上げにつながったのだといいます。

「(ボートマッチで)一番多かった声は、一番(考えが)近い政党を出してくれるけど、自分の声を反映してくれる政党じゃない。自分の入れたいところはない。今の政党がやっぱ、若者向けに向いていないんですね。それはしかたないと思うんですよ、やっぱり人口が少なくて投票率も低くて。だったらどうしようということで今回考えたのが若者のための疑似政党」(鈴木邦和さん)

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「ネット解禁」を若い世代の声を政治に届ける機会にしたいと意気込む鈴木さん。 今後は既存の各政党との交渉なども予定されています。

「ネット上で声を上げて、もしそこに賛同が広がったら、その声を例えばまとめて政治に届けるとか。政治に対して何かできること、政治を動かせることっていうのはやっぱり増えてくる。そういう意味でネット選挙解禁、ネットを使えるっていうことは大きい」 (鈴木邦和さん)

「実態」よりも「期待」が先行するネット選挙。今回の選挙で、どれほど実績を残せるか注目されます。

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