日本には島国という地理的条件から、独自の進化をしてきた日本固有の動植物がたくさんいます。しかし近年、産業構造の変革や外来種の移入など、目まぐるしい環境の変化によって日本固有の種が危機に追いやられています。失われつつある日本の希少動植物の保存を目的として全国から様々な情報を収集し、発信していきます。
contents

第2回
タンポポ戦争の真実
タンポポ戦争は間違い?
世界的に珍しい
 日本のタンポポ

タンポポの見分け方 1
タンポポの見分け方 2
タンポポの見分け方 3

タンポポの分類学
日本在来のタンポポ 1
日本在来のタンポポ 2
外国から帰化したタンポポ 参考文献



バックナンバー

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第2回 タンポポ戦争の真実
現在、日本各地都市部で日本在来のタンポポが減ってかわりに帰化植物であるセイヨウタンポポが増えています。

この様子を日本のタンポポが との領土争いに負けている、ということで「タンポポ戦争」という見方があります。ところが、事実はそんな に単純ではなくて、そこには人間が行ってきた環境破壊が深く関わっているのです。

■「タンポポ戦争」は間違い? -日本のタンポポ事情-

--現在日本のタンポポはどうなっているのか、新潟大学の森田竜義先生にお話を聞きました。

「1975年頃から阪神地方をかわきりに日本各地で行われているタンポポ調査を見ると、セ イヨウタンポポが分布している場所と日本のタンポポが分布している場所には大きな違い があることが分かります。
(データ提供:社団法人大阪自然環境保全協会タンポポ調査委員会)



●大阪府の帰化タンポポと在来タンポポの分布の推移



 最近の研究によると、実はセイヨウタンポポが増えている場所は、開発により緑 が消失している地域で、農村地帯にはまだまだ日本のタンポポしか分布していない場所が かなりあることが分かったのです。

  つまり、「タンポポ戦争」とはタンポポ同士の単純な 領土争いではなく、人間によって自然が破壊されて、日本のタンポポがのんびり暮らせる 場所がどんどん少なくなってきた結果、都市生活に適応できるセイヨウタンポポの勢力が 増してきたということなのです。 」
取材協力:新潟大学 森田竜義教授
     社団法人大阪自然環境保全協会

東京都心・赤坂御用地の土手に生えるカントウタンポポ

絶滅の危機にある動植物たち生物図鑑
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