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●ヤンバルクイナの発見
(以下の記述は、加藤 陸奥雄・沼田 眞監修/上野 俊一編著『滅びゆく日本の動物50種』(1993年)を主に参考にしています。)
ヤンバルクイナは、つい二十年ほど前に公式に「発見」された鳥です。日本のように開発が進んだ国で、これほど目立つ生物がそれまで確認されていなかったことが驚かれ、話題になりました。
ヤンバルクイナが公式に「発見」されたのは、一九八一年のことです。この年に沖縄県国頭村の林道で事故死したと思われるヤンバルクイナの死体が拾われ、その後すぐに、同じ国頭村で鳥類の調査をしていた山階[やましな]鳥類研究所の研究員によって、生きたヤンバルクイナが二羽捕獲されました。この二羽は写真撮影して足輪をつけた後再び放されました。
こうして得られた資料をアメリカ合衆国のスミソニアン博物館に送って調べてもらい、世界で知られていない新種であることが判明しました。しかし、公式に「発見」される以前から、地元の人々の間ではヤンバルクイナのことは知られていました。地元ではヤマドゥイと呼ばれ、山原[やんばる]地方で地上を歩き回る姿がたびたび目撃されていたのです。地元の人々にとっては昔から馴染みのある鳥だったので、まさかまだ学界に報告されていない新種だとは、誰も思いませんでした。
それが一九七○年代になって、地元の鳥類研究家の友利哲夫氏が「鳥類図鑑に載っていない鳥が沖縄本島北部にいる」という情報を広め、それがきっかけになって山原[やんばる]地方の調査が進められました。その調査の過程で前記のように死体が拾われ、生きた個体も捕獲されて、「新種発見」となりました。
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