“鞆の浦”の歴史

鞆の浦は古くからひらけた港町です。大宰府が設置されてからというもの官吏の往来がひんぱんになり、大伴旅人が大宰府の役人として赴任する際に鞆の浦を詠んだ歌が万葉集に収められていて、その重要性はもとより風光明媚な光景も当時からのものだと推察できます。
遣唐使や参勤交代の西国諸大名の海駅として、また江戸時代の交流使節団である朝鮮通信使の使者が立ち寄るなど、内海航路の要港として栄えました。幕末に坂本龍馬が海援隊とともに乗っていた「いろは丸」が紀州藩の船と衝突し、沈没した「いろは丸事件」の舞台もここ、鞆の浦です。
仙酔島、弁天島、玉津島、津軽島などを含めた鞆公園は、1931年に日本で最初に制定された国立公園のひとつで、その名勝から現在はパワースポットとしても注目を集めています。
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