コシノジュンコ MASACA

ファッションデザイナー:コシノジュンコが、それぞれのジャンルのトップランナーをゲストに迎え、人と人の繋がりや、出会いと共感を発見する30分。MASACA!な驚きを創造する人々…MASACA!な未来を想像する人々…そんな人々との出会い「MASACA!」がCREATIONを生み出す!

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コシノジュンコ MASACA
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出演者

コシノジュンコ
大阪府岸和田生まれ。78年パリコレデビュー。世界各地にてショウを開催。オペラやブロードウェイミュージカルの舞台衣装、スポーツユニフォーム、インテリアデザイン等幅広く活動。MASACAは初のラジオレギュラー番組。

出演者

出水 麻衣
TBSアナウンサー。
1984年2月11日生まれ。東京都出身。
上智大学外国語学部英語学科卒。
趣味:特スポーツ観戦・グルメツアー・観劇・ゴルフ・ランニングなど

ゲスト:東儀秀樹さん(雅楽師) パート1
自然に生まれた音楽・・・MASACA?


JK:新しい生き方っていうか、基本的に伝統的な篳篥(ひちりき)、笙(しょう)もありますけど、それと今の現代的なものとのミックスというかコラボレーションていうか、新しいことをやっていますけど。昔はロックとかやっていらしたから、そういうフィーリングってあるんですか?
東儀:あの〜、雅楽を始める前から僕は音楽はとにかくイロイロ好きで。とにかく音楽を習ったことも作曲したことも何もないんだけど、実はアルバムのバックでピアノを弾いていたり、ベースやったりドラム叩いているのは、ほとんど自分で弾いていて、だけれどもピアノのお稽古をしたことはほとんどなくて、だけど、音楽がなんか、物心ついた時から、音感が見についていて、
JK:それはどういうことかしら?

東儀:この音とこの音を組み合わせたらアレになるっていう、五線紙上で教わったことじゃなくて、感覚で全部わかっていたので、その感覚だけが僕の音楽素養があったんですよ。それをもってすれば、ロックだろうと、クラシックだろうと、雅楽だろうと、音の長さと音の高さとか、こう、複数の分析とかっていうのができれば、どんなジャンルだって出来ると僕は信じることができた。
JK:東儀さんおっしゃっていたのは、雅楽を聴ききてください、じゃなくて、雅楽を感じてほしい、とおっしゃっていて、全身ですよね。

東儀:それはどの音楽だって、そうですよ。
JK:聴くっていうと、なんかすごくアレだけど、感覚的、感じるっていうのは、凄く。空気感とか。

東儀:音楽はね、クラシックもロックも雅楽も、皆感じるものだから、いいと思えばいい、嫌だと思えば嫌で、好き嫌いもあればいいんだけどね、だけど僕は雅楽を習得したときに、その前にいろいろやって楽しんでいたことは、古典の雅楽を見るにも、特になっていて、、たとえば篳篥を最初に吹いてみたときに、「あ、これだったらアレも出来る」って簡単に閃くことができたのは、他の音楽で遊んできたからですよね。
で、僕の音楽を分析すると、西洋楽器と日本の楽器、西と東が一緒になっていたり、新しいものと古いものが一緒になっていたりするんだけど、人がやっていないソレを狙ってやってみようと思ったことはひとつもなくて、「これもいいじゃない?」って、西洋楽器を十分遊んで来た人間が、雅楽を正当に収録して、自然に生まれちゃったって言う。
JK:そんなの、世の中に東儀さんしかいないわよ。(笑)
出水:本当に・・・(笑)

=オンエア楽曲=
M1. I’ll Be There / Jackson 5
M2. 浜辺の歌 / 東儀秀樹

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ゲスト:東儀秀樹さん(能楽師) パート2
 MASACA! イクメン大活躍!


出水:今日は、東儀さんのちょっと意外な一面を掘り下げてゆければと思います。東儀さんは「東儀家の子育て 才能があふれ出す35の理由」という本を出版されていて、以来スーパーイクメンとしても注目されています。子育てにも独特なと言いますか、参考になりそうな、セオリーが沢山あります。
東儀:独特って、僕は、がんばて編み出そうなんてことも、ひとつも思っていなくて、なんかこう、自分の子供と純粋に向き合っていくと、これでいいんじゃないの?っていうのを、こう、自分なりに考えて、、、考えていって言うか実行していて、それって人に言うと「そんなことはしたことがなかった」「そうか、それでいいのか」って、凄くまわりの、幼稚園に通っている時のママ友達が凄くびっくりしていたりするんで、だったらこのまま本に書いてみようって思ったんですよ。まだね、子供が立派な大人になったわけではないから「こうすれば立派な人間に育ちます」っていうノウハウ本には、もちろんなっていないんです。どんなにおかしくなるか、わからないしね。だけど、いまこの瞬間、僕はこうでいいんだ、と思っていることを伝えるのもいいんじゃないかと思いましたね。
JK:東儀さん、環境ですよね。その音楽家の息子さん、ってことで、常に普通に見せているわけでしょ。お仕事っていうんじゃないから、家の中でも自然に。
東儀:そうですね。音楽だから雅楽だからっていうのは、まったく関係ないですよ。雅楽師だということはまったく関係ないです。人間だっていうだけで、僕がサラリーマンだろうと、子供との向き合い方はこれなんですよ。音楽家だから雅楽師だからって、イメージで捉えられるのは、僕の目的とはずれていますね。
出水:いいお父様ですね。

東儀:だから。この本を読んで、普通のサラリーマンで、あまり子供とむきあっていなかったなと思う人が、この本を読んで、すぐに家に帰って子供に逢いたくなったって言ってくれる人がいたから、それでいいんだよって。
JK:私も世界中いろいろなところ行って、ファッションショー。ほとんどね、子供と一緒に行きました。キューバだとか、色んなところにね。
JK:東儀さんもお子様との時間はできるだけ取れるようにする生活でした?
東儀:無理に取ろうと全然思っていないんですけど、取りたくなっちゃうから密ですよね。密度が。僕は自分の家でスタジオワークをしていたりするから、制作も家でやっていることが多いので、朝起きたときも一緒にいるし、大体こう、まず一緒に寝ているし、寝かしつけるのも、お風呂に入れるのも、僕ずっと一緒にやっているし。
JK:素適!
東儀:それが家内を助ける為にやっています、なんていうのは微塵もなくて、楽しいからやっているだけなんですよ。それが結局、家内の負担を減らすことになっていただろうし。

出水::息子さん、いま、お幾つですか?
東儀:いま9歳です。
出水:本の中にですね。褒めるなら「何にだってなれる」って言おう、って好きだなと思ったんですけど。
東儀:そうですね。子供の可能性って、誰も分からない。親も決めることができない。なにか一杯持っているんだから。たとえば僕が雅楽をやっていて、音楽をやっていて、子供にも音楽家になってもらいたいなんて思った瞬間、可能性がドーンと狭くなっちゃうでしょ。
またもうひとつ大きいこと、やるかも知れないし。可能性はいくらでも。。。
もっと向いているものがあって、それでキラキラワクワク生きて一生を終えることの方が、ずーっと生きるって言うことに対しては、そっちの方が大事なんだから、親がこれだから、それを継承してくれなんていうのが、枷になったら、もったいないと思うんですよ。だから何かに向いて、たとえば音楽にちょっと向いた瞬間があったとしても、「雅楽師になれるよ」なんて絶対言いたくないし、「雅楽師になろうと思ったってなれるね。その代わり宇宙飛行士にもなれるよ」とか、生物に興味をもったら「動物博士にもなれるね」とか。
出水:そして、目標なんて決めなくていい、っていう子育てをしていらっしゃると。
東儀:みんなね、子育てに限らず、目的意識をはっきり明確に、なんて言うけれど、そうした瞬間に、たとえばAという方向に目を向けた瞬間に、BからCから色んな誘いが来るのに、 僕はAって決めたからと断らなくてはならないことの方がずっともったいなくて。なにかこう、歩いているうちに色々なところから興味の湧く物が見え隠れしたときに、スッとそこに身をもっていくことが出来るかどうかで、持っていくものの量とか質が変わっていくと思うんですよ。僕、いまこの立場にいるのも、こういう人間になりたいと目標を定めて来たわけじゃないから、目の前に現れる面白そうなものに、揺らされてきて、いつの間にか、こういう立場にいて、満足していて、充実感覚えているから、何か目標を立てないことの方が、その代わり回転し続けるっていうね。ことがいいんじゃyないかと
出水:回転っていうのは、何か挑戦し続けるっていうことですか?
東儀:そうですね、好奇心に純粋に身を寄せていくっていうか。何か気になったら、他人事と思わないで、自分だったらどうだろうとか、やってみてつまらなかったら、初めてつまらないと言いましょう、と。
JK:まず、見たり聞いたり、他人事ではなくて、体験することですよね。子供にも同じですよね。なんか見せてあげる環境を作ることですよね。何にであるかわからないものね。出会いってクリエイティブなことなんですよね。そこでまた次へ進めるし。


=オンエア楽曲=
M1. My Girl / The Temptations
M2. Alfie / 東儀秀樹

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