出水:ロシアの国立サンクトペテルブルグ音楽院へ留学されていますけれども・・
JK:凄い寒いし、どんなんだったんですか、ロシアって。
西本:私はお金、自分で貯めて行きましたから。1万ドルしかなかったわけです、当時。それで音楽院に入って授業料でしょ、それに寮費ですね。もうカツカツもいいところ。
私が留学したのは1996年だったので、まだ大変な時代ですよロシアが。激動の時代で。
そうしますと国のシステムがストップしちゃうんですよね。郵便事情も悪いから、日本から手紙を書いてもらっても、メリークリスマスが節分の頃に届いたり(笑)
もうそのまま無くなっちゃったり。そういうこともありましたね。
出水:留学から6年でロシアで首席指揮者になられて。この6年って言うのは、非常に短く感じるんですけど。
西本:そうですね、短いです。これはですね、当時ロシアが激動の時代で、大変なことがいっぱいあったんです。国からお金が出なかったりとか。そうしますと、その国でやってきた優秀な人たちが、国外に行って、いなくなっちゃったんです。そうするとですね。若手にチャンスが回って来たんですよね。
JK:逆にラッキーという。
西本:ものすごいラッキーだと思います。しんどかったですよ。間反対のこともあるわけでうすから。でもある一面は、そういうことがあったから、外国人の私にも白羽の矢が立ったということはあると思います。
JK:結果的にね。
出水:でも若くしてそういうポジションに着くというのは、後のキャリアには非常に大きなことですよね。
JK:見事だなと思います。
西本:それもロシアが懐が深いと言いますかね。日本的な発想で言うと、何歳だからとか、キャリアがまだ少ないから、とかね。
そういうことじゃなくて、この大変なことは若いからできる、ってね。
JK:その考え方って、おおざっぱでいいですね。エライわね。ふつう、これだけの経験なきゃいけないとかね。
まずロシア人選びますよね。勇気あるわね、そういう考え方は。
西本:いまは私自身も、何か決め事をするときに、楽団員が年齢がいくつだとか、まったく関係なくね。経験というか、そういうところで仕事をもっています。
JK:日本だけですよ。こだわって。まず年齢書くわよね。男女。ヨーロッパとかアメリカ、男も女もないわよ。真ん中もいるわけで。いろいろいるわけでね。
=オンエア楽曲=
Rather Be feat. Jess Glynne / Clean Bandit
ベートーヴェン交響曲第9番より
/ 西本智実指揮 イルミナートフィルハーモニーオーケストラ
=西本智実 コンサート情報=
西本智実プロデュース
座オペラ in新橋演舞場
〜 オペラ「蝶々夫人」全幕上演 〜
2015年5月26日(火):18:00〜 5月27日(水):14:00〜
お問い合わせ:チケットホン松竹 0570-000-489