久米宏 ラジオなんですけど

岩波書店でノンフィクションものの単行本を数多く手がけている田中朋子さん。今年（2016年）1月27日に発売された『私の「戦後民主主義」』の編集も担当しています。そして、この本の執筆者38人のうちの1人が久米さんでした。

田中さんは、久米さんから送られてきた原稿が少し長かったため、12行削ってピタッと文字数を整えました。その見事な編集に久米さんは感服したそうです。
編集者の目から見た久米さんの文章は、ラジオやテレビのテンポとは違ってどっしりとした印象で、独特のテンポがあるとのことです。

編集者の仕事について田中さんは、原稿の執筆依頼をどう書くかが一番大事なところだと言います。書き手の方が編集者の意図をどう解釈するか、それによって本の内容も変わってくる可能性もあります。 久米さんは田中さんから送られた依頼文を読んで、すぐにこの原稿を引き受けようと思ったそうです。