皆さんは身の回りに使われているネジをまじまじとご覧になったことがありますか? はっきりいっていつも脇役のネジは気にとめられることは少ないでしょう。
でも、ものづくりにはなくてはならない大事な存在。小さくたって、目立たなくたって、一本一本のネジには職人の魂が込められています。
「ねじ、なめんなよ!」
浅井製作所のキャッチフレーズからは浅井さんの思いが伝わってきます。
浅井さんの工場では、軸が直径1.4〜3ミリまでの小さいネジを、一日に最大40〜50万本製造しています。その99%は規格品のネジで、つまりどこにでもある普通のネジ。
そして残りの1%が、「どうしても浅井さんのネジでないとだめ」という人たちのために作る特別注文のネジ。
二足歩行ロボット、模型、真空管アンプ、フライフィッシングのリール…こういうものを自作するマニアにとって、規格外のネジを1本からでも作ってくれる浅井製作所はとてもありがたい存在なんだそうです。
浅井さんのところには、マイナスネジの注文が結構くるそうです。
というのも、大量生産に向かないマイナスネジは昭和30年代以降どんどん姿を消しているからなんです。
古い時代を舞台にした映画やドラマ、時代物のジオラマ、アンティークな雰囲気のアクセサリーなどで、マイナスネジの需要があるそうです。 電車のドアフレームや床面にもマイナスネジが使われることが多いそうですよ。
家電を買うときには必ずネジを見るという浅井さん。
見ればいい製品かどうかがわかるんだとか。
そんな話を伺っていると、すごくネジのことが気になってきました。
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