ことば
Q. 「お徳用」の「トク」の字は、どうして「得」ではなく「徳」なのですか? (中3、女の子)
A. おねえさん:損得の「得」の方が良いと思ったのですか?
女の子:はい。
神津先生:「トク」という字はたしかに2つありまして、両方の字とも仏教からきているみたいです。損得の「得」というのは、何かをして「得」になる。自分が「得」をするということです。
「徳」の方は「徳」の高い人や凄く立派な人のことを言いますが、元々、体の中に自分の良いものを持っているということでもあります。
ちょっと考えますと、「お徳用」というと、もうこの中に「徳」がたくさん入っています。買う人が「得」をします、というよりももうこれに「徳」がたくさん詰まっています、と考えることもできるのではないかと思います。これはわたしが感じたことなのですが、あなたも調べてみてはどうですか? 
女の子:はい。
おねえさん:なるほど、「徳」が詰まっているということですか!
神津先生:この字の違いだと、きっとそうだと思います。
おねえさん:ぜひ辞書で引いてみて下さい!
神津先生:もし、持っていなかったら学校でも図書館でもいいので漢和辞典をよく見て下さいね。

エッセイストの神津カンナ 先生

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