ことば
Q. 「Don't give up」と「Never give up」は、どうやって使い分ければいいんですか? (小4、男の子)
A. おねえさん:君は英語を習っているんですか?
男の子:学校でよくやります。
おねえさん:そうなんだ、ではパックン先生、お願いします。
パックン先生:はい、Good morning!
男の子:Good morning!
パックン先生:How are you?
男の子:I'm fine think you.
パックン先生:How old are you?
男の子:I'm ten.
パックン先生:おぉ、十分英語出来ているじゃないですか。それで、「Don't give up」と「Never give up」は学校で習ったんですか?
男の子:はい。
パックン先生:先生はどう違うとおっしゃっていましたか?
男の子:特に何も言っていなかったです。
パックン先生:これ、本当に微妙な違いなんです。日本の方は、結構、使い間違いがちな単語なんですよ。で、簡単に言うと「Never give up」は、なが〜い眼で、ものを見ることです。つまり、自分の「ポリシー」、「生き様」のこと。だから、自分が誰かに、ぼくは、「諦めることを知らない頑固な人です」と言うときに、「I'm Never give up」と言うの。それで、相手に対して、「Never give up ,always follow your dreams.」と言うと、「諦めることなく夢を追っていってください」という意味になるんです。
おねえさん:両方とも意味は「諦めない」ですか?
パックン先生:そうですね。「Don't give up」はもっと短く、短時間で、「そんなすぐに諦めないで、もう少し頑張ってみようよ」といった感じの時に使うの。例えば、ピアノがちょっと一曲弾こうとしたけど出来なかった。どうしようかな、やめようかなと思ったときに、「Don't give up」とお父さん、お母さんが励(はげ)ましてくれるときに使うんですよ。そうして、「You can do it.(できるよ)」。つまり、もう一回やってみればできるよと、励ましてくれる感じです。でも、もっと難しいのは「Don't mind」と「Never mind」の違いですよ。これはね、聞かれても説明しない(笑)
一同:(笑)
おねえさん:どう? 今のパックン先生の説明で分かったかな?
男の子:良くわかりません。
パックン先生:じゃあ、例えば、ぼくが君の友達だとして、君の近くで野球の練習をしているとしましょう。で、ボールを一所懸命打つ練習をしていて、空振りをしてしまった。また、空振りしまった。またまた、空振りしてしまった。「もう野球やらないよ〜」とぼくが言ったら、君は何て言う?
男の子:そうしたら、「Never give up」と言うと思うんだけど。
パックン先生:惜しい。そこは「Don't give up」。そういう場面場面で使うのは「Don't give up」。で、「君はどういう人間かな?」と聞かれたら、「ぼくは諦めないひとです」と言うときには、「I'm never give up!」と使うんですよ。どうかな?
男の子:う〜ん…。
パックン先生:面倒くさいかな。正直言いまして、君はまだ10歳じゃないですか。だから、「Don't give up」と「 Never give up」の正しい使い分けは後、10年は掛かるかもしれません。ぼくも20歳ぐらいにならないと使い分けが出来なかったと思いますよ。中々難しいところですよ。どっちも一所懸命使えば大丈夫ですよ。「Don't give up!」ですよ!
男の子:はい。
おねえさん:じゃあ、諦めずに頑張ってみてよ。
男の子:はい。
おねえさん:それじゃあ、またね。
男の子:はい、ありがとうございました。さようなら。
おねえさん:ところで、パックン先生、「Don't mind」と「Never mind」はどこに行ってしまったんでしょうか?
パックン先生:(笑)やっぱり聞くんですか…。よく「ドンマイ(Don't mind)、ドンマイ(Don't mind)」と使いますけど、本当は「Don't worry」の方が意味は近いんですよ。「Don't mind 〜」と言うと、「〜を気にしない」という意味。例えば、ぼくが誰かの家に泊めてもらうことになったとします。そこで、ぼくのことは気にしないで、いつもどおりにしていてくださいと、泊めてもらった人に「Don't mind me」と言うの。つまり、「ぼくのこと気にしないで」と言うんですよ。
おねえさん:どうぞ、お構いなくということですね。
パックン先生:そうそうそう。で、「Never mind」は、誰かに何かを聞こうとして、あ、やっぱり忘れてくださいと言うときに、「Never mind」を使います。分かりますでしょうか。英語って難しいんですよね。

お笑いタレントのパトリック・ハーラン(パックン) 先生

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