ことば
Q. 「もみじ」の歌に「かえで」という歌詞が出てきますが、なぜそういう名前が付いたのですか? (小4・女)
A. おねえさん:「かえで」というのは何に由来するのかなということかな?
女の子:はい。
中山先生:「もみじ」ってさ、「♪秋の夕日に〜 て〜る〜や〜ま〜 もみじ〜♪」って歌だよね?
女の子:はい。
中山先生:(続きを独唱)「♪こ〜いも うすい〜も 数ある中に〜♪ 松をいろどる…♪」
一同:(皆で合唱する)「♪かえで〜や〜 つたは〜♪」
中山先生:これね!!「松」というのは常緑だから緑色で、そこに、紅葉してきれいになった「かえで」や「つた」が絡まっているという情景を歌っているんですね。言われてみると、「かえで」って変ですよね。そこで語源を調べてみると、かえでの葉っぱの形がね、カエルの手に似ていると昔の人が思ったらしいの。古くは「カエル手(て)」と言ったらしいの。そうすると言葉というのはだんだんと意味と離れてきて、音だけが時代を経て変わって行くの。そして、「カエル手」という言葉の音が少しずつ間が詰まって「カエテ」になって、「かえで」になったんだって。意味は「カエル」の「手」なんだって。
おねえさん:へぇ〜。ところで、「かえで」の葉っぱは見たことがあるのかな?
女の子:写真で見たことがある。
おねえさん:カエルの手に似ていないかな?
女の子:う〜ん。微妙。
おねえさん:カエルの手はよく見たことがあるの?
女の子:はい。
おねえさん:なるほど。カエルの手をよく見たことがあるんだ。だから、微妙って言ったんだね(笑)。
柳田先生:アマガエルは手の先に吸盤とかがありますよね。かえでの葉っぱは吸盤がありませんよね。確かに微妙ですよね(笑)

作家:中山千夏先生/空想科学研究所 主任研究員:柳田理科雄 先生

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