ことば
Q. 詩がうまくかけないので、うまく書けるコツを教えてください。 (小5・女の子)
A. 増田先生:どんなところがうまくいかないのかな?
こども:言葉の組み立て!
増田先生:そうか。きみは誰かに見せるためではなくて自分のために書いているのかな?
こども:はい。
増田先生:なるほど。そうすると、まず第一に大切なことはあまりかっこつけずに正直に書いてみることかな。詩っていうと「きれいで美しくってかっこいいもの」を考えちゃいます。大人の人はよくそういった詩を書くけど、まだキミぐらい年ならば自分の生活のこととか、周りのことを書いていくのが書きやすいよ。生活の中のことを素直に書いてみるのがコツかな。
それと組み立て方は、最初に「昨日何とかで」とか「おととい何とかで」とかでなく、いきなり自分の心に残った事実からポンと入っていくと詩がスゥーと書けるよ。
あと「最後の終わり方」が詩にはとっても大事なことなの。終わりをどうするかで詩がいいものか決まってくるよ。たとえば、あなたの家には電話があるでしょう。あなたがお母さんにおこられた時に電話がかかってくるとお母さんがおこるのやめないかな? で、うちのクラスでこんな詩があるんです。
「電話さん、ありがとう」
ぼくがお母さんにおこられる。
「なにやってるの!」言われる。
そんな時電話がかかってくる。
そうするとお母さんは、
「はい、モシモシ吉田です。」
と人が変わったようにやさしい声になる。
電話が終わると、
「今度からやったらいけませんよ!」
とおこられなくなる。
それに電話をしている時、
「ファミコンやっていい?」とか、
「おかし、食べていい?」とか聞くと、
だまってうなずく。
おやつの時間じゃなくても
おかしを食べられる。
電話さん、いつもありがとう。

と、こうなるんです。最後の終わり方で「電話さん、いつもありがとう。」って終わっているでしょう。こんな風にして終わり方をどうすればいいかなぁと考えていくと詩の全体の流れがうまくいくよ。
また、詩を書いているうちに何回も同じ言葉を使ってしまうこともあります。同じ言葉があったら線を引いて書き直してみたり、ちがう言葉に置き換えたりするといい詩になると思うよ。

埼玉県朝霞市立朝霞第二小学校:増田 修治 先生

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