スポーツ
Q. オリンピック選手の練習量は1日どのくらいですか (小4・おんな)
A. オリンピック選手になるとよく合宿をするけれど、朝から晩まで練習するなんて事はないんです。基本的に、試合と同じ演技を繰り返して、その中でミスをしないように、また着地を決められるように練習をしていくんです。
だから時間は4時間ぐらいかな。午前と午後で分けて練習する時もあるけど、それでも3時間ずつぐらいです。オリンピック選手ぐらいになると、体は疲れてるのに、頭の感覚がとぎすまされてベストに近い状態になることがあるんですね。
そういうときに無理をすると、頭の中のイメージと実際の体の動きがあわなくなってケガをしてしまいます。だからあまり体と頭の感覚がずれないように練習をしていきます。
ただ、高校時代は1日15時間、18時間と練習したときもありましたよ。それがいいのか悪いのかはわからないけど、やっぱり体操選手は筋肉だけの体だよね。あの筋肉を作るにはそれなりの筋肉トレーニングなどをして鍛えていかないといけないんですね。
でも、キミはまだ小学4年生だよね?小学生のうちは筋肉トレーニングで体をつくってしまうのはオススメできません。短い時間で集中して練習するのが一番いいと思います。
ただ集中するだけではいけません。いっしょに「緊張(きんちょう)」してください。そうしないとケガしてしまいます。量の多い練習よりも、「集中」と「緊張」をした練習をしっかりしてください。
ただ、その前に一番大切なのは「体操を楽しむこと」です。体操がオモシロイと思えればきっと長く続けられるし、うまくなると思います。
元オリンピック金メダリスト・森末 慎二 先生
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