台風(たいふう)とたつまきって、風はつよいし、うずまきのかたちだし、にているよね。
キミは、おふろの水をぬくのを見たことあるかなぁ。おふろのせんをぬいて、水が下に流れていくと、「うずまき」のようになっているよね。同じことが空では空気が上にいくときにおこるのです。
空のたつまきは、積乱雲(せきらんうん)という入道雲(にゅうどうぐも)ができたときにおこりやすいんです。入道雲というのはすごくモクモクした雲で、空気が上にあがっていくときにできます。そうするとその雲の下の空気は、上の空気にひっぱり上げられるんだよね。そのときにできた空気のうずまきが大きくなって、たつまきとなるのです。
そしてアメリカでは、「スーパーセル」と呼ばれるとても大きな積乱雲ができるので、たつまきもとても大きなものになるんです。でも、日本には、「平野(へいや)」と呼ばれる地面が平らなところが少ないので、大きな積乱雲ができづらく、たつまきもあまり大きくならない言われています。だいたいはばが200メートルぐらいで、じゅみょうも20分ぐらい。
しかし、このまえたつまきで車が飛ばされたといったことがありました。あとで最大瞬間風速(さいだいしゅんかんふうそく)という「いっしゅんでどれくらいの風がふいたか」をしらべてみたところ、秒速(びょうそく)70メートル、80メートルぐらいではないかということです。大きな台風で秒速35メートルぐらいといわれているから、台風のいちばん風が強いところの2倍ぐらい風が強いということになります。
たつまきのひがいを受けるばしょが台風に比べてちいさいので、観測もあまりされていませんが、ひがいは台風よりひどいこともあるんです。「たつまきなんてこないや」と思っているとあぶないですから、気をつけてくださいね。
気象予報士 大野 治夫 先生
|