わたしはお天気のようすがわかる天気図(てんきず)というもので、ときどき台風と台風がぶつかるのを見ます。
そのとき台風はどうなるのかというと、いろいろなパターンがあって、あるときは大きな台風が小さな台風をのみこんでしまいます。そのときは、台風がひとつになったからといって大きくなったということはありませんでした。
ほかには台風がぶつかったとき、進んでいる向きをとつぜんかえたりとか、「後追い台風(あとおいたいふう)」といってふたつの台風が、ある台風がすすんでいくうしろをべつの台風が、ぎりぎりのところでぶつからないまま、ずっとおいかけていったりというのもありました。
こういった台風の変化は、お天気の世界では「藤原の効果(ふじわらのこうか)」ともいいます。それは50年ぐらいむかし、中央気象台長(ちゅうおうきしょうだいちょう)という、今の気象庁長官(きしょうちょうかん)にあたる人で「藤原咲平(ふじわらさくへい)」という人がいました。この人は台風のようすが変わっていくのをいろいろとしらべたので、今では台風のようすが変わっていくのをみて、その人の名前をとって「藤原の効果」といっています。
お天気キャスター:森田 正光 先生
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