そうですね、地震雲(じしんぐも)っていうのは、本によっては「地震の前に現れる」って言っているものもあるんですけど、実はまだ科学的に証明されていないことなんですよね。だから今の段階では、「雲と地震は関係ない」としか言えないんですよ。
今、「地震はどうして起きるのか?」ということをいろいろと研究してますよね。なまずを観察するとか、動物を観察するとかね。
そういう研究の中で、地震というのは地面が折れたり割れたりすることなんですけど、その割れたりする前に、圧力がかかるらしいってことはわかってるの。
それがどういうことかというと、ガス台とかライターとか、「カチッ」って火がつくものがありますよね。それと同じ仕組みで、石に力をかけると電気が起きるということにつながるんですよ。で、地震が起きる前は地面に力がかかってるから、地下で電気が起きて、それが地上にも電波で出てくるということはわかってきたんです。
だから、もしかしたらそれが空の様子に影響しているかもしれないんだけど、今のところはまだ結びついていないんですよ。
だから、今のところは、「関係はありません」としか言えないんです。
だから逆に、あと何年かしたら結びつくのかもしれませんね。
中島先生:私も「帯雲(おびぐも)」が出てくると、あれが地震雲だって聞いたんですけど、それは偶然なんですか?
それはよく言われるてますよね。
でも、それも今の段階では、たまたまかもしれないし、関係があるのかもしれない、としか言えないんです。これから研究が進めば、いろいろなことがわかってくると思いますけどね。
キミが、大きくなったら研究してみるというのもいいんじゃないかな。
気象予報士・大野 治夫 先生
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