しょくぶつ
Q. アサガオはどうして朝にきれいに咲くのですか? (小1、男の子)
A. 多田先生:アサガオって朝に咲くから「アサガオ」って言うんだけど、本当は何時ごろに咲いているか知ってるかな?
男の子:3時!
おねえさん:見たことあるの?
男の子:見たことはないけど、図書館の本に書いてあったから。
多田先生:そうなんだ、すごいね。それでね、アサガオは暗くなってから何時間後かに咲くという決まりがあるのね。それが大体10時間なの。でも夏のように遅くまで明るい時と秋のように夕方が早く来るときでは咲く時間が違うんだよね。だから、秋になると夜中のうちに咲いちゃうの。
おねえさん:朝が来る前に咲いちゃうんですか?
多田先生:そうです。さっき、君が言ったように明け方の真っ暗なうちから咲いているのね。
おねえさん:アサガオは大きい花ですけど、咲くときはゆっくり、ゆっくり咲くんですか?
多田先生:ねじれているツボミがふわっと開くの。それで、「どうして咲くか?」という仕組みの質問なんだけど、アサガオの中には砂時計みたいのがあって、暗くなってから咲く準備を始めて大体10時間という時間で咲くというのが答えなの。
そしてもう1つ、「何のために咲くか?」ということだったら、植物が花を咲かせるのは実を作って、種を作るためだと答えることが出来るんだけど、アサガオは元々、どんな虫に来て欲しいのかに合わせて、朝のうちから明け方に花が咲いて、昼間には虫が来ないからつぼんでしまおうという仕組みを持っていると思うの。
ただ、今のアサガオは虫が来なくても実が出来てしまう種類なんだよね。自分の花粉で花がツボミの中に自分の花粉がメシベに付いて、それで実が出来ちゃうから。これは人間がずっと育てているうちに、虫が来なくて良い風になっちゃったのね。でも、元々は飛んでいる虫に合わせて朝に咲くということになったんだと思うよ。

東京農工大学講師の多田多恵子 先生

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