あなたは、サクランボ食べてことあるよね。日本で売られているサクランボはきいろっぽかったり、赤かったりしますよね。だいたい“サトウニシキ”とか“ナポレオン”とかいうしゅるいなんです。さっき、サクラの木についているサクランボを見たことがあると言ってたよね。そのサクランボの形とか色っておぼえていますか?
こども:どすぐろい赤で、ちょっと小さかった。
そうだね。日本のサクラって、花がきれいなしゅるいが多くて実は色がどすぐろくなるんです。味はちょっとすっぱかったり、苦かったり、生で食べようと思う人はなかなかいません。でも、サクラはアメリカとかヨーロッパにもあって、こっちこそがぼくらが食べているサクランボのもとなんです。これは、実を食べるためのサクラの木なんですよ。たとえば、スミノミザクラとセイヨウミザクラというのがあって、セイヨウミザクラというのは、実がおいしいので生で食べます。今そのサクラをかいりょうしてサクランボとして食べているんです。ですから、サクラという仲間はいっしょなんだけれども、その中身がちょっとちがうんですねぇ。日本のサクランボはちょっとすっぱくて食べられない。ですから、ヨーロッパのサクランボを食べているんです。
樹木医:石井 誠治 先生
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