ぼくも小さいときに「ペンペン草」をふると、ペンペンと音がなるのかとおもっていたんです。ペンペン草は「なずな」というしょくぶつで、白い小さい花がさいて、みちやこうえんなどいろいろなところで生えている草なんです。
そして花がさきおわると、そのあとに実がなるのです。その実がじゅくしてくるとカラカラにかわいてくるんですね。その中に小さいタネが入っていて、カラカラにかわいているものをふると「カラカラ」とはなるんです。ペンペンとはならないんですね。
では、どうしてペンペン草というのかというと、音のことではないんです。日本に「三味線(しゃみせん)」というがっきがあるのですが、このしゃみせんのバチに実の形がにているところからきたのです。
この「しゃみせん」は、「げんがっき」というしゅるいのがっきで、バチでげんをはじいて音を出すがっきなのですね。そのバチが、ペンペン草の実の形ににているんです。しゃみせんの音を人が口で言うとき、「べんべん」とか「ぺんぺん」というのですね。だからペンペン草という名まえがついたのですよ。
園芸研究家:柳 宗民 先生
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