杉の木の皮はこい茶色をしていて、もようがタテですよね。こういった皮の色やもようは木によっていろいろちがうのだけれども、これはね、おもに「コルクしつ」と呼ばれる部分がちがうからなんです。
たとえばワインのせんがコルクでできているんだけど、わかるかな?フワフワしていて弾力(だんりょく)があるんだよね。でね、そのコルクしつが、はったつしている木と、はったつしていない木があります。杉の木は、コルクしつがはったつしていていっぱいかさなっているので、木が大きくなるにつれてどんどん分かれていきます。そうすると木がザラザラしていくんです。
桜の木の皮は、いっぱいかさなっているというわけではないので、けっこううすいのです。それがツルツルしている理由です。桜の中でも、しゅるいによってツルツルぐあいがちがっています。たとえば山桜(やまざくら)と呼ばれている木の皮はツルツルしていて赤茶色(あかちゃいろ)の色をしています。そのフワフワしてだんりょくを持つコルクしつがうすいから、ツルツルしているのです。
日本花の会・和田 博幸 先生
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