しょくぶつ
Q. ホウセンカはさわると開くんだけど、どうしてですか? (小5・おとこ)
A.

ホウセンカの実がふくらんだ時にさわってみたの?

こども:はい

さわると、皮がクルクルっと丸まったでしょう。あのね、ホウセンカの実をよく見て下さい。溝みたいな筋がたてに何本も入っているはずです。そして、実が黄色くなって熟してくると、ちょっとした刺激で、たての筋のところが割れるんです。そうするとね、あの皮が内側に向かってクルクルって巻くの。おもしろいよね。その巻く時の力で、中に入ってる種がパチンっとはじけとぶんです。でね、ただ種がこぼれるだけなら、その草の下に種が散るだけなんだけど、ホウセンカみたいにパチンってはじけた場合、かなり遠くまで種がとぶでしょう。そうすると、ホウセンカがどんどん遠くまで増えて行くんだよ。そういうふうに種がはじけとぶ植物って、調べてみるといっぱいあるんです。例えばね、「スミレ」って知ってる?

こども:はい

よく冬から春に植えるパンジーもスミレの一種です。あれは種が三角形でね、角が三ヶ所あるんです。そして実が熟してくると、三つにパッと割けるの。そうするとね、お天気がいい日なんかだと、割けた内側が陽にさらされて乾くから、皮がキュっと内側にしぼんで、そのしぼんだ力で中の種がパチンと跳ぶんです。どれぐらい飛ぶのか一度調べた事があるんだけど、1mぐらい飛びますよ。そうやってどんどん広がっていくんですね。そのほかに、雑草の「カタバミ」っていうのも種がはじけとびます。草取りをしてる時に目の中に入ることがあるから気をつけないといけないんですよ。今度いろいろ観察してみて下さい。


園芸研究家・柳 宗民 先生

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