あのさ、イチゴやキウイの種って、う〜んと小さいでしょう？だから、一緒に種ごと食べても、気持ち悪くないよね？種って感じがしないから、すっと食べられちゃう…。

でも、スイカの種って、ちょっと大きいじゃない？それに、歯でかんでごらん、硬いでしょう？だから、種ごと飲み込んじゃうわけにいかないから。出して食べるんだよね。

だけど、実は、本当はスイカの種も食べられるんだよ。中国なんかではよく食べるんです。どうするかっていうと、まず塩を入れて炒（い）るの。そして食べ方は、っていうと、スイカの種は平べったいでしょ？だから、とがっている方を歯でかむと、ピシッと割れるんです。そうすると、中にナッツみたいなものがはいってるの。それがおいしいんですよ。そうやってね、ひとつひとつ、カラを割りながら中身を食べるんです。

これ、日本でも売っているはずですよ。中国にはね、わざわざ種を食べるためのスイカまであるんだそうです。これは、割ってみると中は種だらけなんだって（笑）。食べにくそう…って思うかもしれないけど、果肉を食べるためじゃなくて、種を食べるためのスイカ、そんなのもあるぐらいなんだよ。おもしろいね。

ほかに、ヒマワリの種やカボチャの種も、食用として売ってたりします。でも、生のままでは食べちゃダメだからね。そんなふうに、普通は、大きいから食べないで出している種でも、工夫して食べることもあるんだよ。

園芸研究家・柳　宗民　先生