しょくぶつ
Q. ヘチマにはヒゲがあるんですけど、どうしてですか? (小4・女)
A. ヘチマはね、う〜んと長く伸びるから、「ヘチマ棚」の上にはわせてあったりするでしょ。
このような植物は「つる植物」といいます。この「つる植物」というのは、ほかのものに絡みついて、はい上がっていくものが多いんだよ。
たとえば朝顔なんてのは、そばに棒を置いておくと自分の茎をぐるぐる巻き付けて上に伸びていくよね。
でも、ヘチマというのは茎を巻きつけることができないんです。じゃあどうやって伸びていくかというと、ヒゲのようなものが出てきて、それで絡みついてヨイショってはい上がっていくわけだ。
ヘチマは「瓜(うり)科植物」といって瓜の仲間でね、この仲間には、カボチャやキュウリ、ひょうたんなどたくさんあるんだけど、みんな「巻きヒゲ」といって、巻き付くヒゲを出す性質があるんです。
でね、その巻いているところをよーく見てごらん。最初は左へグルグルと巻き付いていたかと思うと、いつの間にか途中から反対の右巻きになっているの。このことは僕も、この番組に「どうして?」という質問がきたから気がついてね、その時にいろいろ調べました。で、なぜそうなっているかというと、同じ方向だけでずっと巻いていると、何かの拍子にスルッと抜けてしまうことがあるの。ところが途中から巻きが反対になると、抜けにくくなるんだよ。
植物もちゃーんとわかってるんだね。
というわけで、ヘチマのヒゲは巻きつくためにあるということ、おぼえておいて下さい。

園芸研究家・柳 宗民 先生

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