にんげん・せいかつ
Q. 算数のノートは左から使うのに、国語の漢字ノートは右から使うのですか? (小1、男の子)
A. 柳田先生:国語って言うのは、日本で生まれた勉強ですよね。で、算数ってどこで生まれたか知ってる?
男の子:分かりません。
柳田先生:算数はね、もともとはエジプトとか、イラクがあるメソポタミアとかその辺で生まれて、その後、どんどんヨーロッパのほうに行って進歩したんだよね。ヨーロッパというのは、イギリスとかフランスとかドイツとかがある辺りね。その辺りでは文字を横に書いてページは左から右に進んでいくのが普通だったですね。日本とか中国の本はたてに書いて、右から左に進んでいくの。それが今、君たちが使うノートにも生かされているんですね。
おねえさん:そうですよね。ノートだけではなくて、教科書も国語は右から左に読むし、算数は左からページを開くことになるんですよね。
パックン先生:西洋の本の洋書と一緒なんでしょうね。だから、アメリカでは、全部の本が左から始まりますよ。ぼくは右から書くのは日本に来て、初めて知って、びっくりしましたよ。日本に来て、初めて買った小説は最初にオチを読んでしまって…(笑)
おねえさん:あっ、終わりから読んでしまったんですか!(笑)
柳田先生:では、マンガはどっちから始まるか知っているかな?
男の子:右から?
柳田先生:マンガは国語の本と同じようにつくられているの。だから、今は日本のマンガがよその国でも読まれることがありますけど、その国の人は右から読むとびっくりしてしまうから、無理に左から読んでいけるように、絵を全部逆さに写すの。
男の子:へぇ〜。
パックン先生:そうなんです。それで、日本語のセリフを英語なんかのよその国の言葉に直すんですよね。
柳田先生:だから、逆さに写すから本来は右利きの人が左利きになっていたりするんです。
おねえさん:へぇ〜。でも、右から左だと、そんなに読みにくいんですか?
パックン先生:はい。持てないんですよ。右から読むと左手に持ってめくるんですよね。右手で持って、めくるときは左から読む。だから、左手から持ってめくるのは、不器用でできないんですよ。結構不思議なんですよね。
おねえさん:それは字をたてに書くか横に書くかも関係してくるんでしょうか…。
柳田先生:そうかもしれませんね。

お笑いタレントのパトリック・ハーラン(パックン)先生/空想科学研究所主任研究員の柳田理科雄 先生

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