にんげん・せいかつ
Q. なんで雑木林より竹林のほうが音は響くのですか? (小2、男の子)
A. おねえさん:へぇ〜。雑木林と竹林の音が違うんだ。どんな音なのかな?
男の子:雑木林は「ザワザワ」と葉っぱの音なのに、竹林は「ヒュ〜」という音なの。
おねえさん:すごい、よく気が付きましたね。近くにあるのかな?
男の子:近くではないんですけど、竹林があってそこの風と、そこからちょっと近い雑木林に行ったら、全然音が違っていた。
柳田先生:なるほど。君は野球のうまい人がバットを振るのを聞いたことがあるかな?
男の子:う〜ん。野球場に行くお金はあんまりないから…。
柳田先生:(笑)あのね、バットを野球のすごくうまい人が振ると、「ブン、ブン」という音がするんですね。もっと細い竹の棒、馬のムチみたいなのを振ると「ヒュイ、ヒュイ」と音がするの。音が違うんですね。風がモノに当たると違う音がするんですけど、それで、どんな音がするかはどんな太さのモノにあたるかによって違うわけ。
男の子:へぇ〜。
柳田先生:大きい、太いモノに当たると「ブーン」という感じの音になって、細いものに当たると「ピューッ」という音が鳴るの。冬の木枯らしが電線に当たっている音って「ヒューッ、ヒューッ」と、すごい音がしますよね。
男の子:うん、する。
柳田先生:でね、雑木林と竹林の違いは、竹林は同じ太さの竹がいっぱい生えているわけでしょ。だから、決まった音があちこちでたくさん起こるんですよね。だから、澄んだ感じの音になるわけだと思う。雑木林の場合は色んな太さの幹の木があるうえに、枝もあるし、葉っぱもある。幹に当たる時、枝に当たる時、葉っぱに当たる時は違う音が出るわけなんですよ。色んな音が混じっていると、「ザワザワ」といった音になるわけですよ。
おねえさん:なるほど。
柳田先生:それと、君は放送が終わった後のテレビって見たことがあるかな?
男の子:ない。
柳田先生:じゃあ、チャンネルが無いところを回すと、画面がザーッとなっているよね。あれは、ありとあらゆる音が混ざっているからザーッという音になるんですね。純粋な音になると「ピーッ」という音になるんです。
おねえさん:1つの音と色んな音という差みたいだよ。
男の子:はい。ありがとうございました。

空想科学研究所主任研究員の柳田理科雄 先生

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