にんげん・せいかつ
Q. 今、習っている水泳をやめて、お習字をしたいと思っているんですが、迷っています。どうすればいいですか? (6歳、女の子)
A. 長倉先生:水泳はまだやりたいの?
女の子:少しやりたい。
長倉先生:でも、お習字をやりたい気持ちのほうが強いのかな。
女の子:うん。
長倉先生:だから迷っているんだろうけど、ぼくは後で後悔しないように、今、やりたいという気持ちを大切にしたほうが言いと思うんだ。あなたの中で水泳とお習字、今のところはどらかを選ぶんだけど、片方を捨てるんじゃなくて、また、いつか余裕があったら戻っても良いと思うんだ。
おねえさん:また、水泳がやりたいなと思ったら、水泳をもう一回始める。一休みということですね。
長倉先生:そう。だから、2つやることは時間的に難しい場合もあるから、ぼくは水泳のほうをやるよりも今やりたいと思っているお習字をやったほうがいいかなと思う。
女の子:英語もしてるよ。
一同:大変だね〜(笑)
長倉先生:お習字はぼくもやってみたかったな。やっぱり、外国に行くときれいな字を書いたり、あるいはきれいな字が建物にあると、「ああ、良いな〜。人間ってこんな美しい字を書けるんだ」と思ったり、その字がデザインになっているとすごく感動するからね。あなたにもやってほしいな。
池上先生:わたしもこどものころ、お習字をやっていまして、筆で書くとそこそこ上手に書けるようになったんですが、ペン習字の段階になって辞めてしまったので、今、大変汚い字を書いています(笑)。後悔していて、もっと続けていればよかったなという思いがあります。長倉先生がおっしゃったように、今やりたいなと思うものをやればいいんじゃないかな。だから、水泳を辞めてお習字ではなくて、今お習字をやりたければやって、水泳は水泳でこれからも楽しんでいけばいいんじゃないかな。
おねえさん:お父さん、お母さんには相談してみた?
女の子:うん。
おねえさん:なんておっしゃっていた?
女の子:わたしの良いようにって言ってた。
おねえさん:じゃあ、水泳を一休みというのはどうかな?
女の子:うん。
長倉先生:新しいことを始めるにはエネルギーや力が結構いるから、やっぱり、お習字を納得いくまで集中してやってみたらどうかな。
池上先生:4月って新しい学年が始まるときだから、このときに何か新しいことをはじめるのはとてもいいかもしれないですよね。

フリージャーナリストの池上彰先生/フォトジャーナリストの長倉洋海 先生

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