にんげん・せいかつ
Q. なんで道路の色は「黒」しかないんですか? (小3・女)
A. おねえさん:何色の道路があったらいいと思う?
女の子:オレンジ。
おねえさん:はっきりした色で、目が覚めるようでいいかもしれませんね(笑)。
中山先生:あなたはオレンジ色が好きなんだね。でも私はもうあまり若くないから、たまにならオレンジ色の道路でもいいけど、毎日通る道がオレンジ色だったら、刺激的過ぎて疲れちゃうと思うの(苦笑)。それと、世の中にはいろいろな人がいて、青色がいいなと思う人もいれば、白色がいいなと思う人もいると思うの。つまり、人それぞれ好きな色が違うと思うの。実際の道路の色って灰色や黒っぽい色で、色が無いようなものだと思うのね。そうすると、そこを歩いたり使ったりする人は「色が無い」から、「自分の好きな色」とか「好きじゃない色」とか考える必要がなくなると思うのね。その色は誰にでも合う色だし、誰もが我慢できる色というのかな。赤色の方がいいと思っても、みんなこの色で我慢してるんだから、って思えるじゃない?だからやっぱりこういう黒っぽい色がいいのかなと思うんですね。
おねえさん:理科雄先生、科学的には道の色は決められるものですか?
柳田先生:そうですね。道路というのは「アスファルト」というもので出来ています。
おねえさん:アスファルトって分るかな?
女の子:分らない。
柳田先生:そうか。じゃあ、車に気を付けて、道路をよく見て下さい。そうしたら、道路の中には、小さな石がたくさん混ざっているのが分かると思います。それは、石油を沸かすと出てくる蒸気を集めて灯油にしたりガソリンにしたりした時にドロドロしたものが最後に残る「アスファルト」と呼ばれるもの、これが原料だからなの。この「アスファルト」に石を入れたものをのばして作っているのが通常の道路なんです。だから、どうして道路が黒いかと言えば「アスファルトの色だから」ということになりますね。
おねえさん:なるほど、材料の色と言うことですね。

作家:中山千夏先生/空想科学研究所 主任研究員:柳田理科雄 先生

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