にんげん・せいかつ
Q. 息を「ふぅーっ」と吐くと冷たくて、「はぁ〜」と吐くと温かいのはなぜですか? (小4 男の子)
A. 柳田先生:これは2つ理由があると思います。まず、「ふーっ」と強く息を吹きかけると、手とかに吹きかけた部分の周りの空気が吹き飛ばされて、手の表面にあった空気が急に蒸発してしまうのね。
男の子:へえ〜。
柳田先生:水が蒸発する時というのは、涼しく感じるものなんですね。
おねえさん:手なんかも水に濡らしてから空気に触れると冷たく感じますものね。
柳田先生:手の表面から水が蒸発する時に熱を奪うからですね。それが1つの理由です。もう1つがね、炭酸飲料があるでしょ。あれのフタを開ける時に霧が出来るの見たことない?
男の子:ありません。
おねえさん:開けたその飲み物の方ですか?
柳田先生:そうです。プルトップ缶の炭酸飲料のフタを開ける時に、ジーッとフタのところを見ながら開けるとね、開けた瞬間、缶の口のところにパッと霧が立つんです。特に夏の暑いときとか、冬の暖かい部屋とかでやると霧が出来やすいですね。それはなぜかと言うと、空気というのは急に押し縮められていたものが広がる時に、温度が下がるという性質があるんですよ。これは冷蔵庫とかもその原理で冷やしているんだよ。
男の子:へぇ〜、意外。
柳田先生:(笑)冷蔵庫はモーターでガスをぎゅっと圧縮します。圧縮したところから急に広げると、その時に温度が下がる。その力で冷蔵も冷凍もやっているのね。だから、そんな原理で、「ふーっ」と息を吐く時には力を込めるから、外に出るときは圧力が下がるんだね。「はぁ〜」と吐く時は、口の中と外ではあんまり圧力が変わらないけど、「ふーっ」と吐くと急に圧力が下がる。ぼくはこの2つの理由があると思うんですね。
男の子:なるほど〜。

空想科学研究所 主任研究員 柳田理科雄先生 先生

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