にんげん・せいかつ
Q. お父さんにうそをついてしまって、どうしたら少しでも許してもらえますか? (小4 女の子)
A. おねんさん:今はどんな状態なのかしら?全然許してくれてないのかな?
こども:会話は少しはしてるけど、お父さんが少し怒った感じの声です。
おねえさん:どんなうそをついちゃったのかしら?
こども:文房具を買うときとか、上履きを洗ったりして、びちょびちょのまま、お風呂場に干しておいたり、お父さんに「いい加減にしろ」とか怒られた。
おねえさん:今はまだ、お父さんは怒った感じなのね。
長倉先生:今、聞いててすぐに頭に浮かんだのは、お父さんが怒って怖い、どうしようという気持ちなんだろうけど、やっぱりお父さんも「こう育って欲しい」という気持ちもきっとあるのね。憎くて怒っているんじゃない、こう育って欲しいという気持ちがとても強いから、自分がお父さんだったら、どう思うだろう、うちのお父さんだったらこう思うな、とちょっと考えてみて、きっと謝るってこともとても大事だと思うの。素直に「やっぱり私が悪かった」と言って、「お父さん、今度から注意するよ」と言う風に謝るってのが最初に考えられる方法だけど、これから、自分がお父さんがいるときに、少しでも反省の色を見せるしかないのかな〜と思うんだけど、僕なんかも、子供の頃に怒られるとしょぼんとしてしまうのね。お父さんってちょっと怖いじゃない?
こども:はい。
長倉先生:お母さんだともうちょっと甘えたりできるんだけど、お父さんは怖いって気持ちがあって、僕は家が店屋だったから、自分の家を手伝いをよくしてたのね。でもそれをやめてほっぽらかしてどっか行っちゃうんじゃなくて、いつもと同じように何もしゃべらないけど、お父さんが冬になるとビン物が北海道だと寒くて破裂しちゃうの店に置いておくと。それでね、地下の中にね、階段はしごで降りて、それを運ぶんだけど、それを手伝う、その時にね、前の日怒られたりして、イヤなんだけど、だけどいつもと同じようにね、逆に言うとイヤだからって逃げちゃうと、お父さんも寂しくなるじゃない?だからね、いつもと同じように少し反省してるって気持ちも少し交えながら、いつもと同じようにやっていけば、きっと家族だからね、全く知らない人、他の世界の人じゃないから、きっとお父さんもね「怒りすぎたかな」と思っていると思うんだ。その時に、あまり言葉に出さなくても、家族だと、きっと通じるとこともあるかな〜と思うんだけどどうだろう?
森田先生:お母さんには相談したの?
こども:してません。
おねえさん:お母さんには言ってないんだ。一回は謝ったのかな?
こども:前、うそをついた時に、その時に謝った。
おねえさん:その時にはちゃんと謝ってたんだ。
池上先生:今回は謝ったかな?
こども:謝ったんだけど、「もう聞き飽きた」とか言われた。
池上先生:お父さん怒っているんだね。だけどね、お父さんがしかるってのは、実は好きだからしかるんだよね。どうでもいいやって思ってたら、しかってくれないんだよね。やっぱり、うそをつかない、素敵な人になって欲しいと思うから、怒るんだと思うんだよね。だから今、長倉先生がおっしゃったと同じように、「本当にごめんなさい」と言って、これからは毎日毎日うそをつかないで、自分で実際に行動でそれを示していって、お父さんに信用してもうようにする、それしかないんじゃないかな。時間はかかるけど、それをちゃんとやっていけば、お父さん、きっとわかってくれるよ。
こども:はい。
おねえさん:うそをついちゃいけないな、ってのはわかってるんだよね。
こども:はい。
長倉先生:最後にね、だからあんまりお父さんは怖い、そして仲直りしてくれないといってね、自分をいしゅくって言うんだけど、小さくなっちゃうよりね、逆に言うと、言葉で謝るのが苦手だったら、ホントに優しくっていうかな、いつも通り、家族として、自分はお父さん好きなんだよね?今、お父さんが怒っているのがツライと思うんだ。お父さん好きでしょ?
こども:はい。
長倉先生:だから、その気持ちを別に言葉にしなくても、何かお父さんが仕事してるときに、ふっと横にいてだまって手伝ったりね、お父さんが困っていた時にね、何か差し出したりね、ハンカチが必要なのかな、と思ったら、ぱっとハンカチを出すとかね、そういうお父さんを好きだというのを態度で表せれば、お父さんもきっと許してくれると思うんだ。
こども:はい。
おねえさん:そうですよね。で、反省してるんだから、これからはうそをつかないように気を付けるってことですよね。どうかな?
こども:わかりました。
長倉先生:ちょっと試してみて。
おねえさん:がんばれそうかな?
こども:はい。
おねえさん:お父さんと是非、仲直りしてください。頑張ってね。

フォトジャーナリスト 長倉洋海先生/フリージャーナリスト 池上彰先生/お天気キャスター 森田正光先生 先生

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