にんげん・せいかつ
Q. どうして七草がゆは七つの草だけで食べるのですか? (小2・男の子)
A. 小泉先生:おいしく食べられたかな? 七草がゆはものすごく古い時代からあって、平安時代からあったそうです。また、一番古いのは中国と言われています。
冬って寒いでしょう? 今でこそスーパーマーケットで一年中野菜が買えますが、昔はなかった。だからものすごく貴重だったんだね。野菜からはビタミンCなどをとります。ビタミンを取らないと「しもやけ」など色々な病気にかかってしまいます。だから、なおさら冬に野に出てくるものはものすごく大切にして食べたんだね。
それから、七草の草というのはどういうことかと言うと昔は、食べられる植物を一般的に「草」と言っていたんです。ですから「草」は野菜と考えてくれていいんです。
その他にも「七草がゆ」で大切なのは久しぶりにかいだ野菜の匂い。これは非常に心を落ち着かせてくれて、春の予感がします。これは心にホッとした気持ちを与えてくれるんですよ。これに通じるのが草もちなどです。そういう風にして、今で言うアロマセラピーをしていたんです。匂いを体に入れて悪いものを払っていたんです。体の中にいる悪霊を払ってしまっていたんですね。

東京農業大学 教授:小泉武夫 先生

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