タピオカは丸くてツルツルして見た目はカエルのたまごににていますよね。わたしがあなたぐらいのときはタピオカそのものを知らなくて、ああいうツルツルしてて冷たくて夏に食べると最高においしいものっていったら、みつ豆に入っている「寒天(かんてん)」や「ところ天」ぐらいしかありませんでした。
タピオカはね、じつは木の根っこの粉なんです。日本で似たようなものといえば「葛粉(くずこ)」と言って、「葛(くず)」の根っこを粉にして、そこからでんぷんをとったものがあります。それに火をくわえるとすきとおったトロトロのものになるんです。わがしによく使われていますよ。タピオカもこれに似ていて、「キャッサバ」という南のほうの植物の根をすりつぶしてつくります。
でもね、こういったものは、毒があることがあります。このキャッサバにも、青酸性(せいさんせい)の毒があるので、水を何度もかえながら毒をあらいながし、それをほして粉にしたものに、水をくわえて火をくわえるとああいうかたまりなるんです。何度も何度もいろいろな手間をかけて作るんですね。
あなたが粉から自分で作るにはとてもじゃないけどたいへんだから、できあいのものを食べるといいんじゃないかな。
女優:大山 のぶ代 先生
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