にんげん・せいかつ
Q. 人間のからだの中には、なんで胃とか肺とかがあるんですか? (小3・おんな)
A. これはね、人間だけではなくって、例えばお魚や昆虫とか、ちょっとずつは違うんだけれども、地球上で生きてる動物はみんな、胃があったり、肺があったり、血管があって血液が流れてたりするの。
で、それはどうしてかというとね、そもそも地球で最初の生き物というのは、いろいろな器官を持っていなかったらしいんだ。だから、たいしたこともできなかったらしいよ。海の中にじーっとしているだけとかね。
で、それからだんだんと、実は40億年以上もかかってるんだけど、生き物は進化をとげてきたのね。進化するっていうのはどういうことかっていうと、「いろいろなことができるようになる」ということなの。その中で一番進化したのが人間なのね。
例えば胃とか肺というのも、もちろんそうなんだけど、さらに言えば、道具を発明したり、「獲物を捕るにはどうしたらいいかな」というようなことを考えることも必要だよね。それが脳なんだ。人間は特にこの部分が発達したから色々なことができるようになったのね。
ロケットをとばして宇宙に行けるようにまでなったんだよ。だから言ってみれば、人間のからだはいろいろな役割を果たす部分を集めた「合体メカ」みたいなものなんだよ。しかも、これはとってもよくできているんだよね。
もし、人間と同じような動きや働きが出来るものを、機械でつくろうとすると、とっても大変なの。歩いたり、物を運んだりというロボットは今でもいるけれども、まだ人間の命令で動いているわけで、自分で考えるまではできないんだよ…人間の科学技術がこんなに進んだといわれる今でもね。
だから人間のからだって、いろいろな事をする道具を全部、上手に組み合わせてあるんだよ。不思議だけど、ほんとにうまくできてるよね。

科学ジャーナリスト・中村 浩美 先生

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