にんげん・せいかつ
Q. 雑誌とかテレビとかに、よく「今年はこのファッションがはやる」って出てますけど、そういう流行って誰が決めてるんですか? (中3・おんな)
A. 「誰」っていうのは本当はいないはずなんですが、実際には、大きな会社が「これをはやらせて儲けよう」って考えて、広告とかコマーシャルとか、いろいろな宣伝みたいなことをして、はやらせてしまうことがあります。
それから、もう一つ、ある世代や、そこに暮らしている人たちが「自分が好きだから」着たり、食べたりしているものを、みんなが着たり、食べ始めたりして、自然にはやっていくものもあるんです。
どちらかと言えばこの、自然にはやるものの方が、みんなの心を反映しているよね。
ですから例えば、去年の夏…まぁ最近もそうみたいですけど、白っぽい洋服がはやりましたよね。
あれはどうしてかというとね、今は会社も不景気って言われてるでしょう?だから、白をはやらせておくと、もし売れ残っても白は何色にでも染められるから、残ったものを無駄にしなくて済むんですよ。
会社っていうのは、そういうことまで先を読んで、はやらせていくってこともあるんだよね。
だから、流行には、会社がはやらせているものと、みんなが何かが大好きで、例えばキミがなにかを大好きで、それを見ていたまわりの人が、「あ、いいな、すてきだな」って思って、「キミと同じことしよう」とか「同じものを着よう、食べよう」というふうに、自然にはやっていくものとがあるってこと。
僕は自然にはやるものほうが、世の中をうつしていると思います。
でも、これは専門家の先生にも聞いてみましょう。篠原先生、いかがでしょうか?

篠原先生:はいっ。流行は実は、しのはらがつくっているんです。ごめんね、隠してて(笑)。
でもね、自分がつけているものとかは全部自分で考えました。
街を歩いていて、どんなものを付けていればかわいいかな、とか、どんなものを着たら似合うかなとか、考えていたら、「あ、これかわいい!」「これもかわいい!」っていっぱい買っていて、付けてみたらかわいくって、そうしたら、「みんなにもやってほしい」とか、「しのはらみたいな人がいっぱい増えたらいいのに」って思って、「シノラーです!」っていっぱい言っていたら、やってくれた人がいて、今はとってもうれしいです。
だから、流行は自分でつくるものです。

ということは、まずは、自分をよ〜く知ることから始めるといいかも知れないよ。

放送タレント・永 六輔 先生

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