にんげん・せいかつ
Q. お父さんは昔、コロッケを5円で買っていたと言ってたんだけど、昔はなぜ食べ物が安かったんですか? (小4・おとこ)
A. あのね、食べ物に限らず、前は、物が安かった時代があったの。
やっぱり、人間が増えたり、食べ物が複雑になったり、世の中の仕組みが変わっていったりして、お金の価値も変わっていったのね。
それにつれて物の値段も変わっていくの。
だからこれは食べ物に限ったことではないんですね。
例えば、おさむらいさんがいた頃は100年で、物の値段は10倍ぐらいになったんですって。
値段が上がるスピードは今よりもずっと、ゆっくりだったのね。
おさむらいさんは、お城に勤めてお給料をもらっていたんだけど、今のようにお金ではなくて「禄高(ろくだか)」っていうんだけど、お米でもらったりしていたのね。
でもね、そのお給料の金額は江戸時代に1度も上がらなかったんですって。
だから、100年後に生きていたおさむらいさんは、大変な思いをしたらしいです。
月給だけじゃ生活できないから、いろいろな内職だとかアルバイトをしたりしていたそうですよ。
そういうように、物の値段というのは徐々に上がっていくものなんですね。
インフレっていう現象が起こると、物の値段が急激に上がったりするんですけど、そのインフレが起こると、おさまるように国も気をつけるし、みんなも気をつけるようになったりします。
でもね、食べ物の中でも、例えば、卵の値段だけは昭和20年の頃と、50年以上たった今でも、変わらないし、むしろ安くなったといえるほどなんです。
そういう品物もあるんですよ。
だから、コロッケが5円だったころに他の物はいくらだったか、コロッケは○○円上がったけど、他の物はいくらぐらい上がったのか、ということも調べてみると面白いですよ。

女優・大山 のぶ代 先生

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