にんげん・せいかつ
Q. 旅行に行く時、いっぱい物を持っていこうとしてしまうんだけど、どうしたら直りますか? (小2・おとこ)
A. それはね、キミだけじゃないです。
たとえばね、有名な指揮者でね、岩城宏之さんって方がいらっしゃるの。
この方はね、まくらから何からみんな持っていかなければならないのね。
それからね、柳家小三治さんっていう落語家のおじさんがいるの。
この方はね、茶碗(ちゃわん)から何から持ってっちゃうの。
つまり、いつものまくら、いつもの茶碗でなければいやなの。
だから、そういう人もいます。
いますけども、旅行っていうのは、行くと始めて見るものや、始めて食べるものや、そういう始めてのものがいっぱいあるでしょ。
そういうものを味わうためには、ハミガキとかパジャマとか、必要最小限のものだけ持って、あとは、自分の身ひとつで行くといいですよ。
ボクなんかは、パジャマも持っていかないの。
なんにも持たないでてぶらで行っちゃって、足りないものはみんな旅先で手に入れるの。
だから、キミもゲームとか持っていきたいかもしれないけど、行った先にも何かあるだろうということを考えてくれる?
だって、おもしろい虫がいたりするかもしれないじゃない。
それと持っていって何も使わなかった物ってあるでしょ。
それは、もう二度と持っていかないこと。
そうすると旅にとって必要な物がわかってくるから、必要なものだけ持っていって、帰りにできるだけいろんな物を持って帰ってきたほうがいいと思うよ。

タレント・永 六輔 先生

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