キミはおサルさんが人間に進化したって知ってるんだ!すごいなぁ。じゃあもっと詳しく言うとね、人間の仲間であるおサルさんが地球上に初めて現れたのは6000万年ぐらい前だって言われてるの。 でね、じゃあその前、つまりサルの前は何かというと、実はネズミに似てる動物だったの。ネズミって知ってる?最近は本物を見ることはないのかなぁ。
こども:学校でなら見たことある!
そっか、じゃあ形はわかるよね。で、あんなふうに、最初はネズミのような動物だったんです。格好だけじゃなくて大きさもネズミぐらいだったの。それがだんだん大きくなってネコのような動物になって、それからだんだん、日本にいる「ニホンザル」っていうおサルさんのようになってきて、さらにチンパンジーのようになっていったのね。 そうやって長い年月のあいだにだんだん人間になっていったんだよ。最初のネズミぐらいの頃は、小さい木の根っこの周りをうろちょろしたりとか、穴を掘ったりとか、そういう生活をしてたんですよ。 実は、そのもっと昔っていうのが、恐竜がたくさんいた時代ね。で、その時代にもやっぱりネズミみたいな形で私たちの祖先としてちゃんと暮らしてたんです。 だけど、恐竜がこわくて、逃げ回ってばかりいたんだ。それが、恐竜が滅んでいなくなってしまったあとは、それからおサルさんになって、夜ばっかりうろうろするんじゃなくて、昼間でも木に登ったりすることができるようになったんだよね。で、そのあとは下にも下りてきて、広いところで暮らすようになって、そして私たちのような人間になったというわけなんだ。
国立科学博物館・馬場 悠男 先生
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