宇宙船でカレーライスが食べられるのは、カレーに「ねばりけ」があってバラバラにならないからなんです。でもこれがカリカリのピラフだったら、スプーンですくったとたんにお米ひとつひとつがういてしまい、食べるのはそれはもうたいへんだったでしょう。というのも、宇宙船の中は無重力状態(むじゅりょくじょうたい)といって、なんでもフワフワとうきます。だから食べもののふくろをあけると、とんでいってしまうのです。クッキーやおせんべいももっていきましたが、宇宙船の中でフワフワとういてしまいました。でもういているから、手をつかわないで口でパクッて食べたりもできますよ。カレーライスの場合は、パックをあけてしまうとフワフワとでてきてしまうので、レトルトしょくひんのようなパックに入れてスペースシャトルにもちこみ、あたためてたべました。そのときは、スプーンで食べたということです。これもカレーに「ねばりけ」があったからできたんですね。
科学ジャーナリスト:中村 浩美 先生 先生
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