ほし・うちゅう
Q. 宇宙船からウンチを宇宙に捨てちゃったら、そのウンチが地球に落ちてきたりしないのですか? (小6・男)
A.

今のスペースシャトルの話をすると、まず、ウンチやオシッコの固形分と水分を分けるんです。それで、固形の部分は乾燥させてゴミにします。残りの水分を外に捨てているんですが、宇宙は真空でとても冷たいので、一瞬で氷になって、キラキラ光ってすごくきれいに宇宙をただよって行くんです。

今の宇宙飛行士たちは「宇宙蛍(うちゅうぼたる)」と呼んでいますが、初めは自分たちが出したオシッコだと気付かなかったから、あのキラキラ光ってるものは何だろうと問題になりましたね。そして、宇宙ではトイレでオシッコやウンコをする方法も地球とは違うんです。

まずウンコをするとき、みんな座るよね。でも宇宙では、座ること自体が大変なんです。だから座るために体を固定するロープのようなものがあるんです。で、座ったら次にウンコしますよね。これも、宇宙では重力がないから下に落ちないんですね。だから弱い掃除機みたいなもので、下からすうんです。小さい方もすってあげないと宇宙船の中にただよっちゃいます。そうやってウンチとオシッコを集めて、水分だけを分けて外に捨ててしまうんです。そのまま宇宙に捨てたとしても、ウンチは絶対に地球に落ちるまでに燃え尽きます。なぜなら落ちる間にどんどんウンチの速度が上がって、大気圏まで来たとしても周りの空気との摩擦が大きくなって、温度が上がって燃えてしまいます。

だから地上まで落ちてくるものは、大気圏で燃えつきないぐらい大きな隕石などに限られてしまうんですよね。だからもし隕石ぐらい大きいウンチの固まりが出来たら、落ちて来ちゃうかもしれないですね。


有人宇宙システム研究所主任医長・村井 正 先生

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