ほし・うちゅう
Q. 銀河系の中心にあるブラックホールのまわりに、大きな星が高速で飛んでいると聞いたのですが、どうして分かったんですか? (小4・おとこ)
A.

銀河系中心のブラックホールを知ってるんだ!すごいなぁ。あのね、まず、キミの住んでる地球が太陽系の惑星だってことは知ってる?

こども:はい

その太陽系が、さらに「銀河系」の中に入ってるんですね。で、銀河系にはどのくらい星があるかというと、2000億個くらいあるの。2000億個もの星が集まって、グルグルとうずまきになっていて、その中心にブラックホールがあるの。
でね、ブラックホールは光も吸い込んじゃうから、普通の望遠鏡じゃ見えなくって、「電波望遠鏡」っていう電波を調べられる望遠鏡で調べるんです。でも、電波も光と同じ仲間なので、やっぱり電波もブラックホールに吸い込まれちゃうんですね。
じゃあどうやって調べるのかっていうと、実はブラックホールには、光や電波が吸い込まれる所と吸い込まれない所の境目があるんです。その境目からは、強い電波が出ているんですよ。それを電波望遠鏡で調べることができるというわけなの。
あと、「エックス線」っていうレントゲンに使う電磁波の一種も、人工衛星で調べる事が出来ます。そうやって調べてみると、銀河系中心のブラックホールの周りはどうなってたかっていうと、「うずまき」って言ったでしょう?太陽系も、銀河系の中心に対して、1秒間に200キロくらいのスピードで動いてます。太陽系でさえそんなスピードで回っているから、中心なんてもっと激しいうずまきになっているんですね。
ブラックホールのまわりには、「星」というより「物質」と言った方がいいような大きな天体が回っているんです。それから、「ジェット」というものがシューッて吹き出していることが分かってます。でもこれはあくまでも電気信号としてわかることで、映像で見ることは残念ながらまだできないんですけどね。

五島プラネタリウム解説員・国司 真 先生

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