ほし・うちゅう
Q. 地球はまわっているのに、どうして私たちは目がまわらないんですか? (小4・おんな)
A.

キミは目がまわったことありますか?

こども:ない!

えー、ないかぁ。例えば、たたみの上で自分の体をグルグルグルってまわしたりすると、そのうち目が回って、立っていられなくて「どてん」ってひっくりかえっちゃったりするんだよ。で、目が回るっていうのはね、自分の前の景色が激しく変化するとなっちゃうの。
自分が見ているものが、ものすごくグルグルまわっちゃったりすると、体の機能がおかしくなっちゃうんだよね。でもね、地球が回っていても、私たちが見上げるお星さまは、そんなにまわったりしないでしょう?それはね、地球ってとっても大きくて、半径が6400キロもあるんだけど、それがゆったりと1日に1回転するの。
で、まわりのお星さまも同じように1日に1回転ぐらいだから、地球の外の景色もあんまり変化しないってわけなんだ。新幹線なんかに乗ってたほうが、はるかに景色はめまぐるしく変わるよね。今、キミは地球の上に立っているけど、1秒間にどれぐらいの速さで動いていると思う?
実はね、地球の表面というのは、なんと1秒間に400メートルぐらいの速さで動いているんですよ。 1秒間に400メートルっていったらそんなに速く走れる人はいないよねえ。だからものすごく速いスピードなんだけど、それで外の景色を見ていても、宇宙はそんなに速く変化しないの。それは、宇宙がとーっても大きいからなんだよ。
目が回るというのは、自分の目と、まわりの景色との速さの違いが激しいときに起こるんですね。 でも、地球上の景色は私たちと一緒に動くでしょう?だから、どんなに地球が速く動いてもわからないので、私たちは目がまわらないということなんですよ。

宇宙科学研究所 教授・的川 泰宣 先生

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