ほし・うちゅう
Q. 宇宙ステーションに一般人が行けるようになるのはいつごろですか? (小3・おとこ)
A. まず、「宇宙ステーションって何か?」ってことをはっきりさせておこうかな。宇宙ステーションっていうのはね、地球のまわりをグルグルまわっている人工衛星の一種なんですね。これは、かなり大きなものでね、人間が長い間住めるように、空気とか食べ物とか、トイレとかベッドとか、生活に必要なものがしっかりとつけてある。そういう人工衛星のことを宇宙ステーションっていうんですね。
1970年代から、今のロシア、昔はソ連っていったんだけど・・・、そのソ連っていう国が「サリュート」とか「ミール」とか、そういう宇宙ステーションを、もうすでに作ってはいるんだけども、いよいよ今度、今年の6月から、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、日本、ロシアが一緒になって、「国際宇宙ステーション」っていうのを作りはじめるんですね。これはできあがったら110メートルをこえるような長さがある、ものすごく大きな宇宙ステーションなんです。
でもこれは2003年にならないとできあがらないんだよね。2003年にできたあと、10年間それを使うんですけど、そこには今のところ、プロの宇宙飛行士しか行けないようになっているんですよね。でもね、行くのが、毛利さんとか向井さんとか、そういったプロの宇宙飛行士だけじゃなくて、音楽家が行ったり、詩人が行ったり、一般人が行ったりして、宇宙から地球を見るのがいいんじゃないかと思うんです。
今のスペースシャトルを使って行くとね、だいたい3Gくらいの重さに耐えることができれば大丈夫なんで、訓練なんてそんなにしなくても、ふつうの人でも行けるそうです。ところが、まだ100%安全とはいえないので、おそらくこれから作る宇宙ステーションには、一般の人は行けないんじゃないかな。その次の世代の宇宙ステーションになれば、もっと楽に、今の飛行機に乗るようなかんじで行けるようになるかもしれませんけど、それには、あと30年くらいはかかるんじゃないかな。
だから、今小学生なら行けるかもしれないよ。

宇宙科学研究所 教授・的川 泰宣 先生

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