それは誰から教わったの？

こども：お母さん

そうですか。あのね、もっと大きくなって、小学5〜6年生とか、中学生くらいになると、カミナリさんって言うのは、あの太鼓（たいこ）を持って角が生えた鬼みたいな神様がいるのではなくて、電気によって起きるんだっていうことを習うと思うの。
そうすると、カミナリさんなんていないってことだから、おへそはねらわないの。でも、私もあなたぐらいの時に、「おへそをねらわれるから隠しなさい」ってよく言われました。それはどうしてかって言うと、カミナリが鳴る時って、暑い時なの。
冬にもカミナリはあるけれど、数は少ないわよね。で、暑いとおへそを出したり、お腹を出したりしちゃったりするでしょう。特にお昼寝なんかすると、暑いから腹巻きはイヤだとか、上に何かかけるのもイヤっていって、お腹出しっぱなしで寝ちゃって、寝冷えしてお腹が痛くなったりするの。
だからそんな事にならないように、大人が「カミナリさんがゴロピカって来るのは、出しっ放しのおへそをねらいに来るのよ」って言うようになったんだと思うの。
私がそういう風に思うのは、カミナリは、実は電気で起きるんだって教わったからなんだけど、でも、世の中には分からないことがいっぱいあるから、ひょっとしたらカミナリさんは本当にいるのかも知れないわね。
絶対に「いない」なんて言えないものね。だから、どんなに暑くても、寝るときは腹巻きしたり、上にちゃんと何か掛けてお腹を冷やさないようにして寝ましょうね。

女優・大山　のぶ代　先生