甘味料(かんみりょう)にはいろいろとしゅるいがありますが、じつはアリにとってはぜんぶ甘くないんです。
つまり、ぼくたちの舌(した)には甘くかんじるようにしてありますが、アリにとってはちがうんですね。味の感じ方がちがうんです。
アリは舌だけではなくて、触角(しょっかく)の先や口ひげなど、「感覚器(かんかくき)」と呼ばれる部分をすべてつかって味をかんじるんです。
しかし、合成甘味料(ごうせいかんみりょう)の甘みは自然に出来たものではありません。人間が作ったものなんです。そうすると自然のものだけを食べているアリは「たべもの」とはかんじないんですね。
というわけで、アリにとっては甘味料(かんみりょう)は甘くなく、たべもののさとうの成分はちゃんと甘いと感じられるようになっているわけです。
多摩動物公園:高家 博成 先生
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