過去の議事録

2012年3月26日(月)開催 第100回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「被災地から伝える東日本大震災〜語り継ぐ教訓〜」3月11日放送分について

出席者(敬称略)

委員長山野 勝 
委員田中珍彦 宮台真司 萩原健太 谷川真理 水科孝之 二木 薫 

局側出席者

 加藤 社長

 入江 取締役

 伊藤 番組審議会事務局長

 柳澤 制作センター長

 坂元 制作部長

 飯島 プロデューサー

委員の主な発言

◇インタビューにあった、「震災直後を取材した子は非常に元気に答えてくれた。しかし、1年経った今、その間に押し寄せる報道、取材の波の中で、かえって元気を失くしている」というあたりが、どんどん出てくる報道が、みんなにどのように影響しているのか。都会にいる人間にはわからない現実の一端を聞かせて頂いた。

◇追悼ということに対して、「イベント化されていくのが嫌だ」という言葉がありました。時間が経つにつれ、現実の辛さや苦しさを忘れて、追悼ということが形としてイベント化されて行くということがありはしないかなと思っていたようなことが言葉として出てきて、具体的に<僕らと彼らの心の隔たりが随分大きいのだな>と、この番組で改めて実感させられました。

◇とりあえず、彼らが何か言っていることは全部一度体の中に入れてみようと思って接することができた番組でした。ただ、もう少し具体的な手触りがあれば、もっと実感や共感を持つことができたかもしれないと感じました。

◇重たいテーマでの2時間ですが、最後まで聞いて、ちょっとぐったりしてしましたが、そんな中で、河野さんの「防災大学を創るのはどうか」とか、「子どもたちは非常に逞しくなった」という話が聞けて、嬉しく思いました。

◇「復興」という言葉、イコール、金銭的な援助とか、3・11以前の生活を取り戻すと考えていたのですが、被災地の方はもっと先を見ていて、少子高齢にも対応できるような新しい村とか町を思い描いているということにまず驚いて、私たちがこれから日本全体として本当に幸せな暮らしとは何かということを考えて、どのように町とか人の集団を作っていかなくてはいけないのかということに対して、すごく問題意識を持つことができました。

◇復旧というのは元の状態に戻すということですね。復興というのは、そうではなく、それをさらに発展させたものを創って行く、もちろんそうなのですが、地元の人から、単なる復旧ではなくて、復興しなければいけないという提案があったことに私はすごく感銘を受けました。

(TBSラジオ番組審議会事務局)