過去の議事録

2002年12月10日(火)開催 第7回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
『この1年で感じたこと』

出席者(敬称略)

委員長吉越浩一郎 
副委員長山野 勝 
委員宮台真司 京谷美樹
(ゼッターランド委員、二宮委員、萩原委員欠席)

局側出席者

 清水 社長

 大沢 取締役

 斎藤 編成局長

 入江 編成部長

 山口 番組審議会事務局長

場所

千代田区丸ビル「天政」

内容について

懇親会も兼ねての開催で、あえて審議対象番組を絞らず、この1年TBSラジオの番組や活動で感じたことを自由に述べていただいた。

議事の概要(主な意見)

◇民間放送なのでコマーシャルが入るのは当然のことと承知しているが、昨今は耳に残る優れたコマーシャルが少ないような気がする。かつてあった「♪カステラ一番、電話は二番〜♪」みたいなつい口ずさんでしまいたくなるようなコマーシャルをぜひ沢山出して欲しい。聴取者はコマーシャルも楽しみたいと貪欲なので。

◇最近、環境を考えるキャンペーンを多角的に展開しているようだが、この種のキャンペーンものはいつのまにか尻すぼみになって気が付いたら終わってしまっていることが多い。趣旨はもちろん結構だし、別によその放送局の真似をして無理にチャリティに仕立て上げるという必要もないが、「目指すものが何なのか?」聴いている人間によくわかるように放送して欲しい。また、まさに「継続は力なり」であるからして、粘り強くやって欲しい。

◇私は朝からずっとラジオをつけっぱなしで生活しているが、時々気になることがある。それは同じ話題を早朝から夕方まで色んな番組で取り上げることがたまにあることだ。もちろん国民の関心事であればそれも必要なことかも知れないが、もしそうだとしたら、相撲の行司が序の口の取り組みでは素足で土俵に上がるのが、結びの一番では激しくドレスアップして足袋にしゃれた草履という出で立ちに変身するように内容をグレードアップして欲しい。難しいかもしれないが。

◇同感だ。これはことによると制作とか番組というよりもむしろ編成に関わることになるかも知れないが、同じことが平日の番組と、土日つまり週末の番組でも言えるように感じることがある。どういうことかというと、最近テレビで特に顕著なわけだが、ラジオにおいても週末の番組は1週間の話題の振り返り物がシェアを伸ばしている。中には既に誰でも知ってる話題を巧みかつディープに掘り下げているものも確かにある。しかし残念なことに、ただ1週間の出来事なり話題なりを何の味付けもせずに店先に並べただけというようにしか思われない番組もあるのではないか。旬でない上に料理もできない材料は勇気をもって捨てるべきではないか。そんな材料を並べるよりはどんなにニッチな材料であっても旬のものを優先する視点があって初めてプログラムとして成立しうるように感じるケースが時々ある。

(TBSラジオ番組審議会事務局)