過去の議事録

2002年10月28日(月)開催 第5回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「ストリーム」

出席者(敬称略)

委員長吉越浩一郎 
副委員長山野 勝 
委員ヨーコ・ゼッターランド 萩原健太 宮台真司 京谷美樹
(二宮委員欠席)

局側出席者

 清水 社長

 大沢 取締役

 斎藤 編成局長

 山口 番組審議会事務局長

 三条 プロデューサー

番組内容について

月〜金の午後1時から3時半まで松本ともこがナビゲートするワイド番組。
情報とエンタテイメント性を併せ持ち、なおかつ心地よい流れを志向する。

議事の概要(主な意見)

◇早朝の生島ワイドからTBSラジオを聴いているとストリームに入ったとたんにコマーシャルが耳障りに感じる。それほど提供社が多いわけでもないのになぜだろうと不思議だ。それから、「千田総合研究所」という浮き船コーナーがあるが、あそこでいつも流れが一旦止まるように私には聴こえる。

◇「卒業感覚」というか、例えば、学生の間は洋楽も聴いていたけど社会人あるいは主婦になったから「もうそういう音楽は卒業だ」。そういう感覚がどんな分野にでもあるような気がする。放送する側も送り出すものを「主婦層」「サラリーマン層」「大学生」「中高生」とターゲット別に変えてしまう現状がある。しかし最近は「卒業」せずにそれを引っ張ったまま新しい生活に入っている世代もどんどん増えていると思う。例えば70年代、80年代にFMを聴きながら学生時代を過ごした人たちは実はその頃聴いていたものばかりでなく、それと同じ手触りを持った『今のもの』に対しても情報を欲しがっていると思う。だから、この番組が目指しているそういうニュアンスというのは個人的にとても期待したいし是非今後も粘って頑張って欲しい。

◇話の内容が「軽く聞き流せるけどインパクトのあるもの」であって欲しいと常々思う。「情報を聞きやすく」というとややもするとメリハリがなくなってしまう懸念がある。「日本列島ほっと通信」はお餅の話だったと思うが、コマーシャル的なものだったのか、地域のものを披露するところだったのか、どこが話のポイントだったのかわからなくなってしまっていた。話の内容そのものがコマーシャル的だったのではないか。

◇全体的には非常に心地よいが、この番組は多分こう始まって、こう終わるんだろうな、そういうのが逆に見えてしまうというのがある。何か一個でいいから緊張感が高まるような場面があったらいい。

◇パーソナリティーの松本ともこさんの話っぷりだが、こういった女性がこういった話し方をすると非常にいいものだなとつくづく感じた。非常によく出来ているという気がした。ただ、全体がそれで流れちゃっているという面は逆に癒しの中にどっぷりつかっている感じを受けましたので、何か「キラリ」とするものが中にあってもいいのかな。

◇「全体のバランスを享受する」というような感受性は若い人からどんどん欠落してきている。ある一箇所だけを聴いてそこがよければ満足するというような聴き方がどんどん増えていると思う。全体のバランスでいいお話になっていたかどうか評価するだけの時間的持続力が多分ないんだと思う。(コメンテーターの)小西さんがベラベラベラーとワンパッケージ喋っちゃうのを松本さんがうまく分断して、素人っぽくても誰もが思うような疑問を一個一個質問によって区切って小西さんとかが答えるというような作りにすると聴いてる人に残る。

(TBSラジオ番組審議会事務局)