2014年02月23日　放送後記

先週に引き続き、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんにお話を伺いました。
今回玉三郎さんにご紹介いただいた言葉は「平家物語」の冒頭の一節。

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
おごれる人も久しからず、ただ春の世の夢のごとし。
たけき者も遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ。」

『どんなに成功しても、どんなに褒められてもゼロ地点。
逆に不幸なことがあってもゼロからまた考え直せる』というポリシーをもつ
玉三郎さんは、この平家物語の冒頭の一節に共感をおぼえるそうです。

そして今週は、玉三郎さんの眠りについてもお話を伺いました。
子供のころは非常に寝付きが悪く、ずっと熟睡に憧れてきたという玉三郎さん。
曰く「睡眠不足のまま仕事に入ると、芝居が汚くなる」。
言葉だけの芝居になってしまい、綺麗に感情が流れなくなるんだそうです。

質の良い睡眠をとるために重要なのは、寝る前に興奮をとるための体操やマッサージなどの
ルーティンをこなしつつ、その日気になっていることに落とし前をつけることだそうです。

実は科学が好きで、文学は苦手。
特に本を読むという行為は非常に大変という
意外なお話も聞かせてくださいました。

来週のゲストは歌手の由紀さおりさんです。