昭和のラジオデイズ第2弾 TOMICA LIMITED VINTAGE

▼間もなくトミカリミテッドヴィンテージ『昭和のラジオデイズ』第2弾が発売されるということで、今回は企画をご担当された、株式会社トミーテック・小林新吾さん、圓道智さんにお話を伺います。第2弾をご紹介ください。

（小林）今回は関東のAM4局が揃いました。TBSラジオは「いすゞジェミニ」、文化放送は「日産セドリック」、ニッポン放送「日産ブルーバード」、ラジオ日本「トヨタランドクルーザー」の４車種で、現在と同じ周波数になった昭和53年以降のラジオカーを再現しています。

▼各社のカラーリングに時代を感じますね。TBSラジオのラジオカーは今も赤と白ですけど、昔は赤を使っている局が多かったんですか？

（小林）赤が多かったですね。
（圓道）ニッポン放送だけは他局より少し新しい時代なんですが、この時代は自動車メーカーによって色を使い分けていたそうです。

▼再現するためには、資料が必要ですよね。

（小林）写真を放送局さんからいただきました。とにかく実車の写真が無いと始まらないですね。

▼難しい点は？

（小林）塗り分けや文字が多いと、印刷作業の工程が増えますから気を使います。

▼これらの車種は、通常商品として既にトミカリミテッドヴィンテージで販売されているんですか？

（小林）そうですね。すでに別の仕様で販売した車種をベースに、ラジオカーとしては塗装や文字の再現の部分をカラー指示書というデータに落とし込む作業になります。通常の商品と違うのは、パッケージにラジオカーにゆかりのある方のインタビュー記事を掲載したりしています。

▼どなたにインタビューするかも小林さんが？

（小林）はい。TBSラジオは毒蝮三太夫さん、文化放送は吉田照美さん。
（圓道）ニッポン放送は第1弾が高嶋ひでたけさんだったんですが、第2弾は時代が比較的新しい車種でしたので、局の意向で垣花正アナウンサーにお願いしました。
（小林）そして今回から加わったラジオ日本は、夏木ゆたかさんです。

▼インタビューにも立ち会いましたか？

（小林）もちろんです！楽しかったですよー。

▼パッケージに収まりきらないくらい、お話聞けたんじゃないですか？

（小林）もう第3弾、4弾くらいまで大丈夫なくらい。まぁ、使えないお話も色々と（笑）

▼中継現場のエピソードは面白いですよね。

（小林）今も吉田照美さんの番組では、大笑いな中継してますからね。

▼マムシさん若い！

（圓道）これは昭和55年の頃の写真です。
（小林）こういった資料が貴重なんですよ。
（圓道）そして、あらゆる角度から撮った写真。

▼こんな写真が残ってるんですね！！

（小林）バスとか、タクシーなど交通局さんは必ず新車が入ると撮影するんですが、放送局さんでは今のところTBSラジオだけがこのような資料が残ってました。
（圓道）普通は上からの写真は撮りませんからね。

▼どの世代がよく購入されるんですか？

（圓道）リミテッドヴィンテージシリーズ全体としては、40代以上の方が多いです。コレクションの一つとして、ラジオカーもご購入いただいています。
（小林）昭和のラジオデイズシリーズに関しては、普段ミニカーに接していない方々にも、放送局さんのお力で知っていただけると嬉しいです。

▼｢トミカ｣と、｢トミカリミテッドヴィンテージ｣の違いを詳しく教えてください。

（圓道）タカラトミーから販売されている｢トミカ｣は、子供向けのオモチャですから、タイヤがプラスチックで出来ていて、カラーリングもそんなに凝った物はありません。その上のクラスで、｢トミカリミテッド｣というシリーズは、トミカより少し凝った作りになっていて、タイヤがゴムで作られていたり、カラーリングも細かく再現されているんですが、さらにそこから派生したシリーズが、弊社トミーテックが手がけている｢トミカリミテッドヴィンテージ｣です。
　最初はトミカが昭和45年から始まったシリーズなので、トミカリミテッドヴィンテージではそれ以前の車種を作ろうということになりました。その後徐々に新しいクルマも作るようになったんです。対象年齢は15歳以上で、トミカでは出来ないような細かい部品を使ったり、別パーツを付けたりしています。

▼何でラジオカーを作ろうと思ったんですか？

（小林）昔、トミカではないんですが、TBSラジオ風のミニカーがあったんですよ。その上、私がラジオが大好き。加えて、弊社の資料の中に、ラジオカーの写真があったりしたので、これは"いつか作りたい！"と思ってたんです。学生時代、うちにラジオカーが来たこともありました（笑）

▼相当思い入れがあったんですね！第1弾発売後、反響はいかがでしたか？

（小林）明らかに、普段ミニカーに触れていない方からのお問い合わせが増えました。ラジオ聞いている方にアプローチが出来て良かったです。

▼昔のロゴマークに懐かしさを感じる方もいらっしゃいますよね。

（小林）やっぱり、40代以上の方にはTBSはこのイメージですよね。デジタルデータはないので、資料からトレースしてデータ化しました。放送局ロゴだけじゃなくて、自動車メーカーや車種のロゴも、昔の書体はカッコイイですよね。

▼ホント、車内まで細かいですよね。いやー手が込んでる！ヘッドライトのパーツもトミカとは違いますね。

（圓道）ヘッドライトはクリアパーツを入れてるんですが、その内側になる部分には銀色を塗っています。

▼だからリアルなんですね。ちなみにご自宅にコレクションされていますか？

（小林）圓道はやってます（笑）
（圓道）他社さんの製品も含めて2000～3000台くらい。

▼それは凄い！楽しくて仕方ないんじゃないですか？

（圓道）そうですね（笑）私はちなみに以前、模型やミニカー、そしてクルマの雑誌編集をやっていたんです。その頃から小林とは仕事を一緒にしていました。

▼小林さんがスカウトしたんですね！お2人で企画から全てやってるんですか？

（小林）基本的には2人で企画から取材、交渉も全てやっていますね。
（圓道）趣味の物って、人数が多く関わると意見がまとまらないんですよ。

▼一番楽しい事って何ですか？

（小林）世の中に出ていない資料を、見ることが出来ることですかねぇ。
（圓道）誰よりも先に、試作品の封を開けるのが楽しみですよ。
（小林）あとは取材が楽しい。
（圓道）例えば、以前愛知県の消防署に消防車の取材に行ったんですが、屋上から消防車の上部の写真撮ったり、床下の写真撮ったりと。

▼裏まで撮るんですか･･･

（小林）ちゃんとそこまで再現するんるんですよ。

▼ホントだ！ラジオ日本はスペアタイヤまでありますよ！

（小林）TBSラジオはマフラーも別パーツですよ。それから、乗用車にはサスペンション機構を組み込んでいます。

▼わーわー！すごーい！

（スタッフ）今気付いた！？（笑）

▼自分のクルマも作って欲しいなぁ～。ところで第3弾以降、車種など決まっているんですか？

（小林）もう、既に試作品は何車種か出来てるんです。次回、どれを製品化するか、これはお楽しみに！ということですね。

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