TBS『テレビCMの日スペシャルドラマ「メッセージ」〜伝説のCMディレクター・杉山登志 魂で撮った、一瞬の美〜』

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Program homepage:dramasp_20060828 
画像「テレビCMの日スペシャルドラマ「メッセージ」〜伝説のCMディレクター・杉山登志 魂で撮った、一瞬の美〜」

▼出演者

杉山登志:藤木直人
松本佐和:内山理名
杉山伝命(青年期):平岡祐太
伊藤真記:香里奈

丸谷:石黒賢(特別出演)

松岡(現在):平泉成
杉山伝命(現在):藤竜也

ナビゲーター:篠原涼子

▼スタッフ

脚本:長谷川康夫、飯田健三郎
監督:井坂聡
制作:薮内広之
制作協力:デスティニー
製作著作:毎日放送

みどころ

 昨年、1953年8月28日に日本で最初のテレビCMが放送されたことを記念した「テレビCMの日」が制定された。その53年の歴史の中で、1960年代から70年代にかけて、日本のテレビCMの創成期を切り開いた1人のCMディレクター……杉山登志。
 資生堂の口紅やサンオイル、「のんびり行こうよ〜俺たちは」の曲とともに知られるモービル石油のCMなど、彼の作り上げるCMはそのどれもが単なる商品広告以上のものとして視聴者の記憶に残り、カンヌ国際広告賞銀賞受賞など、天才の名を欲しいままにした時代の寵児だった。しかし、瑞々しい作品を作り続け、時代を鮮烈に生き抜いた彼は、1973年、37歳の若さで自らの命を絶つ。ある一文を残して……。

リッチでないのに
リッチな世界などわかりません
ハッピーでないのに
ハッピーな世界などえがけません
「夢」がないのに
「夢」をうることなどは……とても
嘘をついてもばれるものです

 日本のテレビCMに革命を起こしたディレクター・杉山登志はどのようにして名作を作り上げてきたのか?その背景は?
 彼の作品を撮り続けたカメラマンである弟・杉山伝命は、登志の最大の理解者であり、ライバルだった。そして21世紀の今、登志と伝命の作品に憧れてCM制作会社に入ったAD・松本佐和は「嘘のないCM」作りと、効率とコストパフォーマンスばかりが優先される現代のCM作りとの間で思い悩む。
 佐和と伝命を通して、過去から現代につながる「杉山登志が本当に伝えたかったもの」が浮き彫りになっていく。それは一体……。
 実際に杉山登志が作ったCMフィルムを織り交ぜながらドラマは進行していく。その映像は当時を知る人にとっては懐かしく、初めて目にする人にとっては、いまだ新鮮なその感性が大きな驚きとなるであろう。
 脚本はつかこうへい事務所出身で映画「亡国のイージス」「ホワイトアウト」などの長谷川康夫と飯田健三郎、監督は映画「破線のマリス」や「FOCUS」の井坂聡。主人公の杉山登志を演じるのは藤木直人。そして、女性AD松本佐和を内山理名が演じる。ちなみに藤木は収録現場を訪れた実弟の杉山伝命さんからも「兄そっくり」と言われるほどの熱演を見せている。また、現在の杉山伝命を藤竜也、若き日の伝命を平岡祐太が演じるほか、石黒賢、平泉成らが出演。ナビゲーターを篠原涼子が務める。

 泳ぎ疲れ、砂浜に倒れこむビキニ姿の女性。彼女の顔にカメラがズームアップすると、その息づかいが夏そして海のイメージをいっそうエネルギッシュに伝える……。1972年、一本の印象的なCMが撮影されていた。商品はサンオイル、ディレクターの杉山登志(藤木直人)と弟でカメラマンの伝命(平岡祐太)がフィルムに焼き付けようとしていたのは「本当の夏」。そしてその夏、テレビを見ている人たちに強烈な印象を残した一本のCMが出来上がった。
 時代は変わって2006年、CM制作会社でADをしている松本佐和(内山理名)は、お茶の新作CMコンペの最終審査に自分の企画が残ったことを伝えられる。プレゼン用の試作CMを作らなければならなくなったのだが、そこで彼女はある人物に思い切って電話をかける。相手の名は杉山伝命(藤竜也)。実は、佐和は伝説のCMディレクター・杉山登志にあこがれていたのだ。そして彼女もまた「本当のおいしさ」を表現するために伝命の力を必要としていた。
 佐和の突然の願いに始めは戸惑う伝命だったが、彼女の「本物」を追及したいというまっすぐな思いに打たれ引き受けることにする。久しぶりにカメラを手にした伝命だったが、これをきっかけに、兄との様々な思い出が蘇ってくる。子供の頃の2人、登志の後を追ってCMの世界に入った時、登志の作ったCMがカンヌ国際広告賞銀賞を受賞した時のこと、登志が愛する人と出会った瞬間、そして、37歳で自ら命を絶ったあの日……。
 一方佐和は、費用対効果を上げるために、会社からはテスト版CM制作を早めに切り上げるよう命令される。「本物」を撮るために手間隙かけることは、今の時代には合わないのかもしれないと迷い始めた佐和はどんどん撮影スケジュールをこなし始める。しかし、そんな佐和に伝命は言う。「そうやって平気で自分に嘘をつくのか…」と。
「本物」と「CM」というキーワードとともにつながれていく1973年の登志と2006年の佐和。はたして登志がのこしたメッセージは、佐和に伝わるのだろうか…?


藤木さんのコメント

 お亡くなりになったのが73年。僕が産まれたのが72年なので全く存じ上げてなかったし、登志さんのCMも知りませんでした。今の資生堂のイメージを作り上げた方というのを聞いて「なるほどな」と思い、また僕の最初の仕事が資生堂のCMだったので、何か縁の様なものを感じました。
 天才と言われて実在していた方を演じるのはプレッシャーでしたが、熱意というかギラギラしたものを表現できたらと思って演じました。登志さんについて色々な方のインタビューや作品についてとても詳しくまとめてある本があったので現場に欠かさず持って行き、時間さえあれば目を通してました。
 丁度梅雨時だったので一週間という短いスケジュールの中で晴天を求めて下田まで2往復したのも印象に残っています。
 僕の演じた役は現代からの回想の中で、実の弟である伝命さんからの視線で描かれたシーンだったのですが、その限られたシーンの中で、一人の天才の栄光と挫折が描けたらと思っていました。